周波数を読める50MHzハンディ機!の続きです。
ここからはノウハウ編ですね。
FT-690mk2を手元に置くにあたりあったほうが良いもの
本体(当然ですね)
この機種は電池ボックスの出来がイマイチで、電池の出し入れに伴う開閉を繰り返すとプラスチックのフレームが割れます。そんな電池ボックスですが、あったほうが良いです。
メタル8ピンのマイク、八重洲純正には拘らない
純正のダイナミックマイクは音が良いのか悪いのかわかりません。690mk2のマイクメタル8ピンコネクタの2番には+5Vが来てるので、ここはエレクトレットコンデンサマイクを使いたいところです。変換コネクタを作ってケンウッドのコンデンサマイクかな。
上の画像では変換コネクタ経由でMC-90を繋いでます。小さい無線機にリニア+MC-90って好きです。
フロントパネルのBNCジャックに取り付けるアンテナ
BNCの50MHz用の短縮ロッドアンテナです。これが無いとさびしいですね。本体に一緒に付いてこないなら探すのが難しそうな気がしますが、実は現行品のサガ電子のSUPER ROD-2があるので、妄想する屋外での運用は夢のままには終わりません。
リニアアンプ
自宅でゆっくり運用するときのためにリニアはあったほうが良いです。電池ボックスを外してその代わりに後ろ側に取り付ける10Wリニアアンプ、FL-6020がありますが、私はこれではなく、HL-66Vを使っています。2Wで押しても20-30W出ますし。
当然ながら、HL-66Vなど汎用のリニアを使う場合は、フロントパネルのBNCジャックからの出力をリニアに持っていくので、両端がBNCプラグとMコネのプラグの中継ケーブルが必要です。
HL-66Vの場合は、リモートコントロール端子に送信時に+3~9Vを加えると連動できるピンがある(よくある送信時にアースに落ちるピンもありますが、今回はTXBを簡単に取り出せるので)ので、690mk2のTXB端子(上側蓋を開けると奥に純正リニアコントロール用の端子があって、その真ん中がTXB)を伸ばして、トーンエンコーダ用の穴から電池ボックスを通して後ろ側に伸ばしたところにミニジャックを付けて、これ経由でコントロールすることにしました。
690mk2のTXBは13.8Vなので、何か負荷を入れて電圧を下げたほうが良いです。私の場合はムギ球代替品の電球色LEDを入れていて、閉じられた電池ボックスの中で無駄に光っています。
※電池ボックスの中はサビサビのガリガリなので撮影を省略しました。
こうすると、電池ボックスを外したり、中を触れないのでは?と思うところですが、一度このように配線した後は、電池ボックスを外すことはありません。
じゃ、電池運用の場合はどうするのかというと、電池ボックスのDCジャックは生かしてあるので、普段は安定化電源からDCジャック経由で690mk2への電源供給をし、電池運用時はこのように外付け電池ケースに単三エネループ10本12Vを装填して、これをDCジャックに繋いで使います。電池ボックスのDCジャックですが、センターマイナスなので注意してください。どうせ改造するならセンタープラスに変更するのもアリですが、私の場合は安定化電源用のプラグや外付け電池ケースはセンターマイナスになるように配線しました。
肩掛けベルト
手芸屋さんに売っている平らなベルトや留め具を使っても良いと思ってます。私の場合は、かつてRJX-601のために買った手芸屋さんベルトを流用する予定です。
【FT-690mk2のクラリファイヤについて】
この機種はSSB/CW時には最小25Hzステップなので、ほぼゼロインできます。なのでゼロインのためにクラリファイヤを使う必要はないと思っています。また、ズレた相手局を追いかけるためにクラリファイヤを使う場合がありますが、私の場合、習慣的にこれがないんです。IC-502でデビューして以来、ダイレクトにダイヤルで追いかける癖がついてしまっているので、クラリファイヤを使うことはほぼありません。
で、この690mk2のクラリファイヤは仕様上常時ONになっています。つまり、誤ってクラリファイヤつまみがセンター以外の位置にある状態だと、送受信アントランシーブになってしまいます。クラリファイヤのON/OFFができれば良いのですが、その機能はありません。また、このクラリファイヤつまみのセンタークリックが柔らかく、知らないうちにセンターから外れていることもあります。なんで、八重洲はつまみを引くとONとか、もう一手間かけなかったのかなと。
さらに続けますがw、このクラリファイヤつまみですけど、回そうと力を入れるだけで周波数が動きます。(690mk2から音楽を流して、隣の無線機でゼロインして、隣の無線機で音楽を流して、690mk2で音楽がちゃんと聴けるかという方法の)送受信鳴き合わせチェックのときにわかりました。なんかイヤな感じです。クラリファイヤのON/OFFがスイッチでできれば気にしないのですが、常時入った状態でズレる可能性があるというのは、古い無線機だからということをさし置いてもちょっと困ります。
私の場合はこれがイヤで、本体底面の蓋を開けてアクセスするPLL/PAユニット基板のJ05を抜いて、クラリファイヤつまみへの配線を外しました。クラリファイヤの機能は無くなりますが、このつまみが原因でアントランシーブになるのはもっとイヤなので、これでとりあえずの対策としています。
テクニカルサプリメント(mods.dkにFT-690R2のものがあります)にPLL/PAユニットの回路図などが出ているので、ご興味の向きはどうぞ。
PLL/PAユニットの裏側にアクセスして、送信時もクラリファイヤつまみが生きるようにできれば、送受信周波数ともにつまみ位置とともに動くからOKと思ったのですが、不器用なので、寄木細工のように入れられている基板を外して、その裏側へのアクセスの過程で壊す可能性が高いのでやめました。
2024年5月18日追記 コネクタをまた挿して、クラリファイヤ機能を復活させました。送信してると熱で周波数がズレて、お互いに周波数を合わせあってるうちに、これクラリファイヤ使ったほうが良いのでは?と思い至り、復活です。