1975(昭和50)年秋に発売された"ACTION☆HANDY"は、50MHzSSBのTR-1300と430MHzFMのTR-3200。翌年6月には144MHzFMのTR-2200GIIが加わり、同じデザインで3台揃い踏みの広告の時期があり、その後1978(昭和53年)6月に2200GIIだけは、PLL化された"COMPACT HANDY"TR-2300に代わりました。ちなみにTR-2200GはTR-1200とセットで”マイハンディ”と呼称します。1300や3200と一緒に広告に載った時期があったような。
で、TR-3200であります。
オークションサイトで1200円で出品されていたのをすんなり落札し、掃除をして、電源を入れてみます。パネル側面にはダイモのコールサインJH3***の跡が残っているのが時代な感じ。
電源投入当初はチャンネルセレクタを中心に接触不良があったけれど、だんだんと温まってきてこれも解消。この個体はメインチャンネルが432.00の頃の初期のモデル(※1)で、水晶は432.00をメインに431-432MHz幅で4波入っているが、現行バンドプランだと1.88とオプションAchに入ってる2.72しか使えません。
肝心の電波を出すためにはデビエーション調整は必要です。webで見つけられる英語版サービスマニュアルを見ると、半固定ボリュームの調整で済むことが判明。早速、TM-833で隣接周波数を聴きつつ、3200であーあーと声を出してかぶらないように調整完了。
受信については、当時のバンドプランの占有周波数帯幅30kHzの仕様のままなので、上下20kHz離れた信号が受信できてしまいます。つまり、432.24を聴いている状態で、432.22と432.26の信号も受信してしまうので、ナローフィルタへの入れ替えが必要です。これも幸いにして同じ寸法のムラタCFM455Eを入手できたので、これに入れ替えて完了。
これで1982(昭和57)年1月8日実施の430MHz帯バンドプランで規定されたFMの占有周波数帯幅16kHzに、40年9か月余りの遅れで対応しました。
このタイミングでTSSで保証認定(※2)を受けて、関東総通局に工事設計変更の届出を行います。指定事項の変更がないので法的には電波を出してもOKの状態に。
(2022/10/27追記 本日無事審査終了、即、VB-3200を届出しました。)
(2022/11/29追記 届出をしていたVB-3200についても審査終了しました。)
せめて12ch分くらいは現行バンドプランの範囲で電波を出せる水晶をそろえたいということでジャンクを物色し、とりあえず送受信周波数を目的周波数に合わせられる水晶を選別してメインチャンネル433.00を含んで12ch分を確保。これでCQを出せます。
45年くらい経過している水晶の劣化は大きく、集めた数の半分くらいは使用を断念しています。トリマにコンデンサを加えてさらに周波数を低くすれば本来想定よりも20kHz下で使えるかもしれません。
受信周波数の調整ポイントは英語版サービスマニュアルに書いてあるので、周波数カウンタがあれば簡単です。送信周波数は送信している電波を計測すればいいですからもっと簡単ですね。
水晶集めのついでにVB-3200も確保しました。これは工事設計の変更の審査が終わってから「軽微な変更」で追加する予定。
430MHzのFMも、飛び飛びの周波数で12chしか聴けないとそんなに混んでいる感じはしません。メインを聴いていて「次回3.**にてコールします」といったCQに追従できないところがこれも醍醐味と考えるべきなんでしょうね。 メインを聴き続けているとやっぱり動物園状態であることが把握できて萎えたりするのですが、 それはそれ。
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