以前友人と行ったトリオ・ケンウッドのマイクの評価です。Hi-FiのSSBは目指していません。送信フィルタが広いならそれなりに、狭くてもそれなりに聴きやすい音だと良いなというポイントで評価しています。
画像がないのでつまらないですが、「kenwood MC-10」などと画像検索してみてください。だいたいヒットすると思います。
・MC-10(4ピン)(小判型。オバQとも呼ばれる。VU機向けの500Ω版とHF機向けの2kΩ版がある)×
・MC-20(4ピン)(TR-1300ほかAction☆Handy、TR-2300やTR-7500/GRの純正)ゲインはある。FMで使うと音は悪い。AMやSSBだと違うようだけど、良くはない。MC-20の場合は経年変化で「聴けない音ではない」場合もあるので、どうしても使いたい場合は個体差を含めて要検討。個人的評価では×だけど、このマイクのデザインが好きな人は多いと思う。私も好き。
・MC-30S(4ピン)(TS-120世代のノイズキャンセルマイク)×、話にならない。
・MC-35S(4ピン、30Sと同型のハイインピーダンス版)使ったことがないので不明だが、MC-30Sと同じなら期待しないほうが。
・MC-40(6ピン。MC-43Sの6ピン版)MC-43Sと同じで×。6ピンの純正はこれしかない。
・MC-42S(8ピン。MC-43Sのハイインピーダンス版だと思い込んでいたのですが、ヤフオクで見かけたこのマイクの取説ではTS-780や660に使えると書いてありました。何か配線が違うんですかね。インピーダンスは500Ωでした。)一時期持ってたけど使った記憶がない。
・MC-43S(8ピン。現行品の8ピンダイナミックマイク)ゲインはあるが音は悪い。話にならない。×
・MC-44(8ピンorモジュラー。TM-833純正、通称しゃもじ)△未満。エレクトレットコンデンサマイクなのに音が薄っぺらい。薄っぺらいのは833で使った場合かもしれない。要追試。マイクアンプ段の出来が良いTR-50で使ってダメならやっぱりダメ。
・MC-45DM(8ピンorモジュラー。MC-44のDTMF付き)△未満。MC-44と同じ。
・MC-46(8ピン。TR-50純正やSMC-31と同型筐体のエレクトレットコンデンサマイク、DTMF付き)○、ただしHF機には回り込みが起きることもあり向かない。
・MC-47(8ピン)TS-50/60純正。中身が43Sと同じなら期待しないほうが良いが。
・MC-48B(8ピン。MC-46と同じ、型番だけ違う。仕向け地違い?)〇
・MC-49(モジュラー)MC-44しゃもじのモジュラー版説あり。詳細不明。
・MC-50(4ピン)×、ただし、何を使っても音が悪いTS-600にはこれで良いかも。大昔、50MHzにFT-625Dで出てた頃は、アツデンDX-857からMC-50に変えて使っていました。音の悪さ加減が良いスピーチプロセッサになってたのかしら。音の良さよりも飛びに寄与するマイクとして使ってましたね。
・MC-60(8ピン)×、カッコは良いのだが音は悪い。中古でMC-90を探すべき。
・MC-80(8ピン)△、HF機にも使えるコンデンサマイク。マイクアンプ内蔵で深い変調をかけられる。でもFMで使うのが良いのでは。
・MC-85(8ピン)立派なメーターが付いている。使ったことがないので不明。
・MC-90(8ピン)◎、ゲインは無いが、音は良い。1石マイクアンプと電源用の006Pを台座に入れて使えば良し。2種類あるマイクのエレメントカバーはスリットが少ないほうが音が良い。
・型番不明のTR-50純正(8ピン。MC-48Bと同じ筐体のダイナミックマイク)音は良くない。×
・型番不明のTW-4000純正(8ピン。MC-43Sに機能追加ボタンが付いている。)×。MC-43Sと同じ。
私見:
○MC-90にマイクアンプを内蔵させれば万能
HF機からFM専用機まで、ハンディ機でもこれで行くのが猛者。でもエレクトレットコンデンサマイクとは周波数特性が違うので、変調の深みやパンチはない。マイクアンプを入れても上品な音で物足りないと感じるかもしれない。
○ハンドマイクならMC-46やMC-48Bが良い。エレクトレットコンデンサマイクなので、メタル8ピンなどマイクコネクタまで電源が来ている機種には使える。ただし、国内ではここ20年で2回しか見たことが無い。ebayでは見かける。同じ筐体のハンディ機用のマイク、SMC-31はおそらくエレクトレットコンデンサマイクだと思うんですけど、スピーカを取り外して試してみたいところです。
○8ピン用としてHF機からFM機まで使えるMC-43Sは、音はサイテーだけどケンウッドユーザの場合は一本持っていると助かるときがある。ダイナミックマイクなので電源無しでも使える。
わたくしの場合:
〇MC-90の台座に1石マイクアンプと006Pを入れてます。台座底面のスイッチは音質の切替ですが、音質切替基板を取り去ってマイクアンプのON/OFF/スルーで使っています。ケンウッドのHF機の場合はマイクアンプの電源は入れずに直結で、SSB以外でゲインが欲しい場合にはマイクアンプをON。そのほか、V/UのSSBが出る無線機でも強電界のラグチューにも使うことがあります。かつて、FT-817にINRADのSSBワイドフィルタとリニアアンプをつけて、これにMC-90で出て面白がったことがあります。TR-1300でもリニアで相手局まで強い信号を届けられる前提なら悪くないですよ。
〇TM-833などでのFMラグチュー用には、ケンウッド純正マイクではなく、IC-SM2のマイクエレメントを松下のものに交換したものを使います。
〇TR-851などV/UのSSBが出る無線機では、MC-46やMC-48Bを使うと、ゲインはあるし、それなりにアリな音になります。FMラグチューもこれでも良し。無難なマイクです。
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