2019年9月12日木曜日

ハムフェア2019

2019年は8/31-9/1の土日となったハムフェアです。
今年は実のところ明確に欲しいものがなくて、お祭り自体を楽しもうという趣旨で土日ともに行ってきました。

まず初日。一般展示ブースで楽しいものはないかなと歩き回ってみると、早い時間ではクラニシのNT-616が複数5000円で出ていました。これはお買い得。午後にはもう姿が消えてました。

でも最初に忘れずにJARLにカードを出さなきゃということで、メーカーブースを横切ってJARLのコーナー方向に歩くと、買わねばと思っていた「BCLマニュアル」が山積みでした。即購入。カードを出しに行かないと忘れてたところでした。
そして、途中のCQ出版社ブースで旧型機のメンテナンス本、TR-1300とVL-1300の記事があるものを購入しました。古いリグを単に磨く趣旨の記事ではなく、半固定ボリュームの位置や調整について書かれているので今後の参考にしようかと。

あと、これも早い時間でしたけど、ハイモンドの電鍵HK-704の未使用品と思しきものが安かったので、これは即買いでした。他にも数種類ありました。OMの引退処分品なのかな。
70年代のトランシーバを見かけると楽しくなりますが、今年は、JARDの新スプリアス保証リストに記載されない機種は極端に安くて誰も見向きもしないか、そもそもあまり見かけないという傾向がありました。
そろそろお昼かなという頃、地面に直置きのジャンクっぽい出し方の中に、かつてIC-502シリーズとセットで売られていたIC-SM2があったので、百円玉数個で購入、これが今年のわたし的目玉でした。
書籍とお宝
MC-90の両隣に並ぶお宝
お昼にちょっとだけビールを飲んで、午後はペースを落としてぐるぐる回って、会場の雰囲気を満喫し、大井町の飲み屋さんへ、そして大井町からの始発電車で目をつぶるともう地元駅でした。


二日目。一日目は仲間と一緒に回ったのですが、二日目は来年はひょっとしたら会場確保ができずに開催が無いかもしれないし、一人で祭りの余韻でちょっとだけ回ってみようと、午後の早めに短時間滞在のつもりで行ってきました。
初日のTH-59に代わって、二日目のお供はTR-2300です。この手のポータブルトランシーバを会場に持ち込むのは、高校二年生のとき、晴海にIC-502を担いで行って以来です。
今日はこのTR-2300で、会場内でQSOをしてみようと思います。
休息スペースの白い机の上で記念局の信号を受信中のTR-2300(わたくしの第一送信機)
ロッドアンテナが折れるのが困るので、純正ヘリカルホイップに挿し換えての受信です。まずは8J1HAMが出ていたので、パイルが治まってから呼んでみると一発で応答。会場内からなので当然だと思うでしょうが、会場内からハンディ機で呼ぶライバルが多いんです。無事QSOの後、メインを聴いていると別の記念局のCQが聴こえます。サブチャンネルに移ったところですかさず呼ぶと、QSO成立。会場内でQSLカードを発行してもらいました。
開局当時のハンディトランシーバを持ち込んでハムフェア会場でQSOをするという重要なミッションが終わったので、あとは少しだけ会場をブラブラして引き上げました。

二日目の午後、がらんとしたイベントスペース。祭りの終わりの雰囲気ですね。

2019年8月2日金曜日

TH-59とTH-89

 久しぶりにハンディ機の話題です。TH-59及びTH-89の両機ともに1995年モデルだそうです。
 私がこれらを入手したのはもっと後です。2002年以降しばらくの間1200MHzのトランシーバを集めるのに執心していた時期があって、当時は同好の士がけっこういて値段が高かったのを覚えています。

 当初はTH-89を手に入れて、不具合を直してもらった後、BNCで使える短いアンテナを探してみたりと楽しんでいました。
 TH-59はある年のハムフェアで見つけて、手ごろな値段だったので即買いをしました。運よくキーパッドDTP-2が取り付けてあるモデルで、今となっては貴重です。こちらもSMA用の短いアンテナを探してつけています。
 この両機を比べてみると、TH-89のほうがTH-59よりも一回り大きく、厚みがあります。なので、TH-59の入手後はハムフェアなどで仲間と連絡をとりながら歩くには、コンパクトなTH-59ばかりを使っていました。

 そろそろハムフェアだな(気が早いw)ということで、約1年ぶりに動作の確認をしようとしまい込んでいた箱から出してきてみると、TH-89を入れているソフトケースが加水分解でベトベトになっています。これはまずいとケースから出して電池を入れてみると、無事動作しました。ほっとして、濡れタオルで清掃後、記念撮影です。
 TH-89のソフトケースの加水分解は2度目で、最初はぴったり被せるタイプのSC-42(単三電池用の電池ケースBT-9対応)を使っていたのですが、これが2年くらいでベトベトに。仕方ないので大雑把な汎用ソフトケースSC-40に入れていたのですが、こちらも10年くらいで加水分解です。
 TH-59で使っているBT-9対応のソフトケースSC-38は少し怪しいながらもここまで耐っているので、TH-89内部から加水分解を促進する物質が出ているのでしょうかw
 この手のハンディ機って、同じ1200MHzのTR-50のようなポータブル機とは違って、自宅で使うというシチュが無いですから、ほんとハムフェアみたいなイベントでしか電源が入らないんですね。
 というわけで、TH-59を入手後にこちらばかりを使っていて、TH-89のほうは数年電源も入れずにいた罰があたったのでしょうか。今年はTH-89を使うことにします。

参考にこの2機種のTipsを。
(1)電池ケースBT-9で運用する場合、エネループを使うとTH-59は電圧不足で送信するとRFメーターが点滅します。TH-89の場合は大丈夫です。ある年のハムフェアでTH-59にエネループで持って行って、あわてて単三電池を探し回ったことがありました。
(2)純正のアンテナは長いので、短いのに交換するとスマートです。
TH-59の場合は、ナテックのH35Sがおすすめです。第一電波にもSMA対応の短いホイップSRH805Sがありますが金色のリングが入っています。金色がちょっとアレな感じがする場合にはナテックです。ただし、ナテックのこのホイップは430MHz/1200MHz用ですので…おそらくマランツC601が発売された頃にそれ用に販売されたのでしょう…144MHzでは使えません。たぶん。
 TH-89の場合は、第一電波のRH-3がおすすめです。画像では指でこすった結果消えてますが、エレメント部分に青いレタリングで商品名などが書いてあります。これはアリかなと思います。
(3)一般的なQSOであればSMC-33や34のようなスピーカーマイクを使うのが良いと思いますが、お尻のポケットにハンディ機を挿して会場内を練り歩くということであれば、特定小電力機などで多く使われた、ケンウッド純正のイヤホン付きタイピンマイクのEMC-3をおすすめします。
 特定小電力用のイヤホンマイクでケンウッド用とされている安いものがあります。そのような製品の中になぜかマイクプラグとイヤホンプラグの間隔がTH-59/89とは違って挿せないということがあったのでご注意を。おそらく近年の特定小電力トランシーバUBZシリーズには合うのかもしれませんが、TH-59/89では使えない例がありました。

2019年7月22日月曜日

JL1はいつから割り当てが始まり、終わったのか。

 少し前に元林さんが公開されていた、完成!Excelコールブックを眺めていたら、JL1はいつから割り当てが始まって、いつ割り当てが終わったのかについて興味が出てきました。

 早速元林さんのblogのリンクからExcelシートをダウンロードし、JL1の割り当てが始まった昭和53(1978)年から切りの良い5年毎の免許の切れ目というか免許の日を特定します。
 かつて、平成に入る少し前にJL1は一度再割り当てが行われましたが、一度も免許を切らせずに継続しているみなさんのおかげで、じーっとExcelシートを見ていると、画像では黄色でマーキングしていますが、平成30(2018)年…ってことは40年経ったのか!!!…の7月20日に免許になったみなさんが、浮き上がって見えてきます。
 昭和53年7月20日、この日は、Excelで特定できるJK1XV*からJL1AD*の範囲と、たぶんその前後の数局が免許になりました。より発音のしやすいJK1とJL1の明暗(暗なのかw)が分かれ、以降、1万局を超える(個人局は16142局)JL1という発音のしにくいプリフィックスの割り当てが始まった記念すべき日です。

 私にとってのそのころは、ちょうど電話級の講習会…夜間コースだったので3カ月くらい講習期間がありました…の修了試験が行われた頃で、既にIC-502で50MHzSSBを夜な夜なワッチをしていたのですが、JK1がついに終わりそうということで、やはり自分の割り当てはJL1になるのか、と少し残念ながらも、早くコールサインが決まって電波を出したいとワクワクしていた時期です。
 で、私の免許の日は11月25日でした。カレンダーを遡ると土曜日で、当時の郵政省は完全週休二日の導入前であったことが想像できます。自分の記憶では月曜日に学校から帰ってきたら「無線局免許状在中」と書かれた封筒が届いていて、それを開いてすぐに電波を出した記憶があります。実際の開局は11月27日月曜日でした。
 私自身は、一度免許を切らせているのですが、セカンドレターまで同じの同期のみなさん(と勝手に呼んでいるのですが)の中で、2局ほど11月25日免許の人が一度も切らさずに更新されているので、後から自分の免許日を思い出すためのきっかけになりました。

 余談はまたの機会として、Excelシートをじーっとにらみつける作業を続けると、昭和54年4月3日にExcelで特定できるJL1XE*からJM1AM*の範囲とその前後の割り当てがあって、JL1の割り当ての第一幕が終わることがわかります。そして、この日を境にJL1とJM1の明暗wが再び分かれます。
 両プリフィックスともに、そのまま読むと発音のしにくさは同じようなものですが、パイルアップのときなどにフォネティックコードの違いで「ジュリエット リマ ワン」と「ジュリエット マイク ワン」とでは判りやすさが全然違うので、JM1のほうが恵まれています。
 しかし、JL1って1年もたなかったんですね。意外でした。1エリアのプリフィックスがいつごろ割り当てられたかについては、元林さんのPrefixのページに記載があります。

 これまた余談ですが、当時、このJL1なにがしが気に入らずに、もっと発音しやすいプリフィックスのコールサインが欲しくなって、親戚に住所を借りてJH0のコールサインをとりました。こちらも同じような調査方法で昭和54年3月21日に免許と特定できています。
 もし、このときに北陸エリアに親戚なり知人がいれば、JA9W**の後半-X**の前半に間に合っていたことも改めて判明しました。惜しかった。
 日本でもVanity Callsignの仕組みが欲しいです。JB1やJC1をVanityで開放しないかしら。

 もう一つ余談です。JK1についてもいつからいつまでを調べました。過去のツイートをそのまま引用します。
「更にJK1についても調査を進めた(大げさ)。昭和52(1977)年4月30日にJK1AA*の免許があり、昭和53(1978)年7月20日のJK1XZ*(JL1AA*-JL1AH*あたりと同じ日ですな)の割り当てに至ります。JK1は1年以上もったんだね。」

2019年4月16日火曜日

27.125MHzハンディトランシーバ

今回はTwitterからの転載になります。
小学校のころにおもちゃ屋さんで買えた「トランシーバ」の話です。
おおよそのものが、27.125MHzの一波で、受信部は超再生式、電源は裏蓋を開けて挿入する006Pで、送信を繰り返していると割とすぐに電池切れ。出力はそれほど大きくなく、ロッドアンテナを伸ばしても交信距離は伸びません。
それがムデン製だったり学研ラジホーンだったり正体不明(私が買い与えられていたのはこれ)の輸出用のMade In Japanのものだったりいろいろあるんですが、相互に交信できました。
そのトランシーバなんですが、今更ながら疑問が生じました。

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昨日、ふとしたことから、学研ラジホーンやその類似のおもちゃのトランシーバ相互間で、なぜQSOできたんだろうと思いを巡らしていた。子供の頃に、友人同士でそんなトランシーバを持ち寄って交信ごっこをしたときに、ちゃんと交信できていたことについての疑問ね。

最初に考えたのが、超再生式の受信機なので選択度が甘くて、27MHz付近の電波を全部受信しちゃうので交信可能だった説。これは、超再生式であるか否かには関係なく、ただの思い込みからそう思っただけで、単に選択度が甘目というかローコスト設計だったのでそういうことだったのかという想像。

その当時、26.9から27.6くらいまでの範囲で電波を出せる送信機(注)を触る機会に恵まれて(まあ許せ。時効だ。)、この送信機のそのバンドを下から上まで送信してみると、おもちゃトランシーバでずーっと受信できていたことから、選択度が甘い=超再生式というそんな思いこみが長年あったのだ。

その個体の選択度が甘いのは実験(強電界ゆえの現象やアンテナ不備による高SWR故の不要輻射からそうなったとも言える。)からそのとおりだとして、500KHz以上の幅を受信しちゃうのは極端な例としても、一般的に超再生式がそういうものだとしたら、普及するわけがない。昨日今日になってそう気づく。

で、自分がかつて親から買い与えられていたトランシーバには、27.125MHzの水晶が挿さっていたことを思い出して「27.125 トランシーバ」と検索してみると、当時のこの手のトランシーバはこの周波数で統一(というと大げさなんだろうけど)されていて、相互間でQSO可能だったようだということが判明。

どうってことはない、当時の業界標準(?)の周波数で遊んでいただけだったということなら簡単な話。HF機で送信実験などするまでもなく、おもちゃトランシーバ相互間では交信可能ということだったということでした。自分の中で超再生式の名誉が何十年かをかけて復活しました。ごめん、超再生式。






それを見た私のツイート。
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入力100mWの話は知らなかった。





(参照 1960 - History of Citizens Band Radio) この1960年のページにその件と関連する記載がありました。 「アメリカ向けのトランジスタラジオの輸出が貿易摩擦を起こし危機に直面していた日本の小規模電気製造業は、26.970-27.280MHz(入力100mW)のいわゆる「FCC Part 15のCB無線」に活路を見出し始めていました。」




という感じでした。Part 15のCB(26.97-27.27MHz)のセンター周波数は27.120MHzですが、Part 19のCBのチャンネルプランに準拠し、5kHzずらした27.125MHz(Ch.14)が選ばれたものと想像します。もちろん国内向けの「おもちゃのトランシーバー」も当時からありましたが、これら輸出用の「おもちゃのトランシーバー」はFCCが49MHz帯にPart 15のCBを作ったため余剰分が国内に流れたようです。」
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ここまでの話で、小学校当時遊んだのあのトランシーバがどういう経緯で作られて、それが国内に流れて、みんなで27.125MHzで交信できたことが一つにつながりました。
ツイートやwebでいろんなご見識に触れることができて、とても新鮮な思いです。






2019年3月1日金曜日

SWLナンバーをもらいました。

今更なんですが、SWLナンバーをもらいました。要は、JARLに准員として入会しただけなんですが、小学校高学年当時には、関東ではJA1-*****とSWLナンバーはすでに5桁だったので、どうせそのうち免許を取るし、SWLナンバーはいらないかな、と思ってそのままでした。

2018年になってから、SWLナンバーってどれくらいまで進んでいるんだろうと興味を持ち、調べてみたところ、元林さんの http://www.motobayashi.net/callsign/untold/swl.html に行き当たり、JA5,8,9,0の各エリアでは未だに4桁のSWLナンバーが割り当てられているのを知り、急遽4桁ナンバー取得プロジェクト(大げさ)が開始されましたw

幸いなことに、この4つのエリアのうち、0と8には親戚が住んでおり、住所を借りることができればこの住所を根拠にJARL准員として入会申し込みすればよいことになります。
すでに免許を持っている者が准員として入会できるのかというと、厳密には https://www.jarl.org/Japanese/5_Nyukai/nyukai-7.htm には「准員:コールサイン(日本)をお持ちでない方」とあるので、私が申し込んでしまうとグレーなのですが、お断りされたらそのとき考えることにして、とりあえず入会の申し込みをしてみました。

申し込み時に気付いたのですが、「※2.准員には門標板はございません。」という記述があり、今は残念ながらSWLナンバーのプレートはもらうことができません。SWLナンバーの門標をwebで画像検索してみると、旧社団法人時代のものを見ることができるんですが、惜しいです。欲しかったなあ。というか、実はSWLナンバーの入ったプレートが欲しかったんですね。これが本当の目的でした。

とりあえず今はQSLカードの交換はしていないし、アンテナ第三者賠償責任保険 https://www.jarl.org/Japanese/5_Nyukai/hokenseido.htm に入れることを実とすればいいかなと思い直して、入会の受理を待ちました。そして、申し込みから2週間弱で、会員証と会員手帳が送られてきました。

じゃじゃーん。念願wの4桁のSWLナンバーです。
そのうちに気が向けば正員に移行するかもしれませんが、しばらく准員生活を満喫したいと思います。
満喫ってどう満喫するのかよくわかりませんが。

おまえコールサインあるじゃないか!とお叱りをいただいて退会または正員移行を余儀なくされた場合には、元JA0-四桁と名乗ることにしましょうw

その後、住所を関東の現住所に移し(これはwebで完了。)、そのうちに気が向いたら正員に移行してQSLカードの交換でもしようかなと思いつつも、未だにQSLカードの新調をせず、アンテナ第三者賠償責任保険には入って、准員(というかJARL会員ですな)のメリットを享受しつつ、 現在に至っております。

※2019/5/20、無事4桁SWLナンバー取得作戦は遂行完了ということで、正員に移行しました。JA0-5184はQSL転送アカウントにするか、SWL専業で准員になるまでは休止となります。