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2025年11月29日土曜日

またまたファイルの更新です。

ここまで公開していたファイル、コードプラグですが、DMRモードのシンプレックスでQSOすることを想定して、144と430MHz帯の広帯域電話とVoIPのところを10kHzセパレーションでチャンネルを作り、それをZoneでまとめていました。

※DMRを触り始めた当初は用語が多くて混乱していたので、CPSを設定プログラム、コードプラグを設定ファイルと表記していたのですが、そろそろCPSやコードプラグという表現で良いでしょうね。主に自分の中で整理がついてきたのでそう思うのですけど。 

昨日、Retevis H1のコードプラグってどうなってるんだろうと眺めてるうちに、AT-D168UVのコードプラグの中身を移してみようかと思い始めて手を動かしてました。

そんな中、430のシンプレックスのZoneを触ってたときに気づいたんです。下限が431.70になってました。430.70から431.69までの間が欠落しているんです。

おそらくDMRモードでシンプレックスでやりたいとなると、433.30で待ち合わせてその付近の空いてる周波数に移って続けるというシチュエーションを想像するので、この帯域が無くて困ったという例は少なかったとは思うのですが、申し訳ありません、この1MHz幅を追加したコードプラグに差し替えましたので、必要により使ってください。

一つのZoneにまとめられるチャンネルの数に制限があるので、これまで431.70から433.99までを「433D VFO」としていたのを、430.70から431.99を「430-431D VFO」、432.00から433.99を「432-433D VFO」に分けています。これ、表示させてみるとネーミングセンスがいまいちなのに気付くのですが、気になる場合には良い感じに変更してください。

ダウンロードは AnyTone AT-D168UV(その6、設定ファイル(コードプラグ))から。

 


2025年11月25日火曜日

先日の訂正に至った経緯や細かいおはなし

今回はほとんどの方が興味のない内容になります。読み飛ばし推奨です。

------------- 

この色は自宅の中 この色はインターネット網 この色は概念的にデジピータ側


自分(AT-D168UV)←→438.01MHz←(ダミーロード)→ホットスポット←

→インターネット網←

→TGIF.networkのトークグループ(例えばTG44050) 

→インターネット網←→デジピータ←→電波で付近の局


という構図で、インターネット経由でTG44050に接続している神奈川区のデジピータでQSOしたりしています。 

実際に運用していると、自分の側では、

自分(AT-D168UV)←→438.01MHz←(ダミーロード)→ホットスポット←

→インターネット網←

→TGIF.networkのトークグループ(例えばTG44050)→インターネット網←

→デジピータ←→電波で付近の局

と、TGIFトークグループまでの行き来を強くイメージします。トークグループまで行ければその先は機械的にデジピータとつながっていて、そこでしゃべるとその先の人と電波でQSOできるという感じです。

 

反対に、デジピータ側からは、

自分(AT-D168UV)←→438.01MHz←(ダミーロード)→ホットスポット←

→インターネット網←

→TGIF.networkのトークグループ(例えばTG44050)←→インターネット網←

→デジピータ←→電波で付近の局

と意識している範囲がこのようになると想像しています。


細かい話になりますが、このときのAT-D168UVは、

「周波数438.01MHz、送信のためのトークグループIDは44050、受信のためのトークグループIDは送信用と共用、200mW出力、使うRadioIDは自分の個人局用のもの」という設定でメモリしたチャンネルに合わせています。 ※タイムスロットの話はややこしくなるので省略します。

438.01はホットスポットとの通信用に設定している周波数です。電波はケーブルから置き換えただけの通信経路です。438.01でホットスポットに届いた信号は、ホットスポットの中でTGIFトークグループをめがけてインターネット網に送信します。そして、インターネット網を通じてtgif.networkのTG44050に届きます。無線機で438.01で送信する際に、送信用のトークグループIDを44050にしているので、私が無線機でしゃべる信号はトークグループ44050側で復号できます。反対にトークグループから出る信号はID44050なので、同じIDで受信設定している私の無線機で復号できます。

インターネットから直接TG44050に接続する手段もあります。PCやスマートフォンで動かすことができるDroidStarです。(このリンクですが、公式ではないのですが、私の場合はここがわかりやすかったので貼っておきます。) 

ここまでが無線機を持った自分と、ホットスポットを通じてインターネット経由でトークグループ(デジピータ)とやりとりするおはなしです。


ここからが本題なのですが、

AT-168UV限定なのか、他のDMR機もそうなのかというところはわからないのですが、TGIFのトークグループに接続する場合、これまで、自分とトークグループの関係は1:多であると思っていたんです。というのは、当初、無線機の設定の際に、Recieve Groups Listに複数のトークグループを入れておいたことから、複数のトークグループでカーチャンクして接続操作をした後は、複数のトークグループの音声が無線機から聴こえていました。

それが当たり前だと思っていたんです。自分からはトークグループは複数同時に接続できるもので、これを一つに限定したいなら、TG4000でカーチャンクして切断操作をすればよいと考えていました。

 

ある日、TG9900の音声テストのトークグループで「あーあー」とやっていたら、突然TG44050のデジピータのIDが聞こえてきました。9990を聴いているのになんで?と驚きました。

後から考えるとなんてことないことなのですが、そのときは、TG44050でカーチャンクして接続した後、そのままTG9990をメモリチャンネルを移った状態です。

そのTG9990のメモリチャンネルは、送信はTG9990に限定しますが、受信は「Recieve Groups Listに複数のトークグループを入れておいた」ものを選んでいるので、当然含まれているTG44050が聴こえてきます。最初、TG44050を通じて神奈川区付近で438.59MHz(けっこう広範囲に飛んでます)から「あーあー」と延々やっていたのかと赤面したのですが、そうではなく、無線機のメモリチャンネルに設定したそのものの動作をしていただけなんですね。わかっていたんですが、こりゃまいったなと思いました。きっといつか間違えるに違いないと。


自分とトークグループの関係は1:多であることは変わりません。設定で実現します。というか実現しちゃってます。

HotSpotをテストしてみよう(その1)(その2)の訂正 で触れた話なのですが、この訂正では細かいところまでは書かずに、とりあえず間違えそうな設定方法は否定しておいたほうが良さそうということで、早足で関係個所に消し線を引いたところなのですが、

これに気付いたきっかけというのは、接続しているトークグループはカーチャンク無しで切り替えができますよ、ということを教えていただいたことでした。(成り行きをちょっと脚色しています。)

キャプチャはホットスポットに使っている社団局のTGIFのSelfCareのページです。ここに現在接続中のトークグループが表示されます。この画像でいうと、「TS2=245」の部分をクリックまたはタップすると、「Change TG」とトークグループのIDを入れるダイヤログが表示され、そこに移りたいトークグループのIDを入れると移ることができます。

ところが、このキャプチャをとったタイミングは2つのトークグループにカーチャンクした後だったので、当然ながら2つリストされているかと思ってました。ところが、後からカーチャンクした日立デジピータに接続しているTG245の分しか表示されていません。


ん?と、見ながらしばらく沈黙しました。

TGIFのFAQでは「TGを移る場合にTG4000は必要?」という質問に対し、「No you don't, you can move to a new Talk Group without doing a 4000. The 4000 talkgroup passes no traffic and is a great landing place to park your radio if you wish to receive nothing. Other than that, the last talkgroup you key up will be where you are 'parked'.」としています。いらないんです。そこまでは以前教えていただいて認識してたのですが、その先をちゃんと読むと、最後に居るトークグループが自分が駐車中の場所だというんです。

つまり、最後にカーチャンクして接続したトークグループと自分が1:1の関係で使うことがTGIFの想定であることを、このキャプチャのSelfCareのページと、このFAQが言っているんだと気づきました。そこで急いで訂正に走ったわけです。


繰り返しますが、送信用のトークグループと受信用のトークグループは同じ設定、自分とトークグループの関係は1:1で使うのがわかりやすいです。メモリチャンネルごとの設定では、送信のトークグループIDは一つのみです。受信については上で言ったように複数同時に聴く設定もできます。でも、複数同時ではなく送信と同じIDのみにしておいたほうが無難でわかりやすいです。

無線機の設計は、仕事で使う際に、センター局からの一斉広報用のトークグループがあって、これはセンターから端末への一方通行か、限られた端末からの返信に限り、端末同士は別のトークグループで交信するといった用途を想定しているんでしょうね。

なので、業務用の無線機で遊んでいるわたくしたちの場合は、アマチュア無線的にトークグループやその先のデジピータへのアクセスに使うなら、無線機の仕様や拡張性はそれとしても、使いやすい方法を見つける必要があるんだなということがわかった一件でありました。

2025年11月24日月曜日

しれっとコードプラグを更新しました。

AnyTone AT-D168UV(その6、設定ファイル(コードプラグ))で暫定公開しているファイルですが、しれっと更新しました。当該ページのリンクからダウンロードできます。

その後の変更点ですが、Xで話題としたFM放送の分、それから、その後試行錯誤が続いたホットスポット経由でTGIFトークグループについてを盛り込んでいます。
 
〇FM放送は、77.5から87.4MHzの間を0.1MHzステップで100ch分入れてあります。87.5MHz以上はVFOモードで選局してください。77.4MHz以下に地元局がある場合には、適当に1chの77.5MHzを地元局(例:三ツ池からのInterFMの中継局の76.5MHzにするとか)に変更するか、周波数の並びを修正すればよいかと。

〇ホットスポット経由でTGIFネットワークのトークグループに接続する際につかえるかもしれないということで、438.01MHzでPi-Starで接続する例でZone「TGIF」を入れてあります。使用の際に自分用にカスタマイズするなり、不要なら削除するなりしてください。

HotSpotをテストしてみよう(その1)(その2)の訂正

少し前に、Xのフォロイーの方に、現在接続中のトークグループをTGIFのSelf Careのページで切り替えられますよ、というアドバイスをいただきました。

現在の私の使用形態は、無線機からホットスポット経由でTGIFネットワークに接続して、デジピータとリンクしているトークグループをワッチして、デジピータに電波でアクセスする人と、TGIFトークグループにアクセスする人を聴けるようにしています。

で、無線機に設定している個人局のTGIFのアカウントのページのSelf Careのページに行っても、現在接続しているTGIFトークグループが表示されていなくて、いつも「None」なんです。変だな、ドネーションでもしないと見えないのかなと思っていたのですが、ホットスポットに設定している社団局のアカウントのSelf Careページをみると、ちゃんと現在接続中のトークグループが表示されているじゃないですか。


ということで、ここまでの考え方に誤りがあることがわかりました。Recieve Group Listの設定方法に誤りがあった(これは使わずに、チャンネルごとの設定では「None」を選ぶのが良いです)んですね。ごめんなさい。

HotSpotをテストしてみよう(その1)(その2)を訂正します。誤り部分は消し線をいれています。 

試行錯誤の日々故の与太話の修正ということでお目こぼしいただければと(拝)

2025年11月10日月曜日

DMR雑感(11/10版)

徒然書きです。

MMDVMを通販で買って、ダミーロードで隣の六畳間くらいまでの電界強度でホットスポットでの運用を楽しんでます。楽しんでるんじゃなくてテストですね。工事設計変更工事のためのテストです。工事の完了予定は未定です。

手探りでAT-D168UVの挙動の把握とそれをかわす運用ができるようになりました。トークグループを変更する場合にはTG 4000でカーチャンクをすること、これで一つ前のエントリーで触れた「トークグループBを受信中の無線機に無変調フルスケールの信号が入感」して戸惑うこともなくなりました。

先日の土曜日の夜に、Zoneにまとめたデジピータに接続していると思われるトークグループをカーチャンクしてまわってみました。アド街ック天国をやっている時間帯だったせいなのか、どこも誰もいなかったので、会話に紛れ込んで迷惑をかけることはなく済みました。

Pi-Starのダッシュボードに履歴が残ったのは上のところだけでした。タイミングが悪くIDが流れなかっただけなのかもしれませんが、このように履歴が残っているところはIDが流れて信号が戻ってきたところと記憶しています。(追記)ここは確実に戻ってくるのが分かっているという箇所は省略してます。戻ってこないところについては、後から細かい誤りが見つかったので、念のため、もう一度チェックしてみようかと。

で、週明け(2025年11月11日火曜日の正午前後)にもう一度調べなおしたのがこちら。2番目のレコードから22番目のレコードが、実際にTGIFトークグループ経由でカーチャンクしてIDが戻ってきたところと、戻ってこないのですが、コールサインで検索したwebページにTGIFトークグループと接続しているように読める記述(JR2局、JR8局のVHF)があるところです。

このリストをcsvで置いておきます。モノの性質上、賞味期限は短めだと思いますが、無線機のトークグループリストに加える場合にはコピーペーストで行けるようになるので楽になると思います。こちら から。ファイルの項目はAT-D168UVのコードプラグのTalk Groupsの形式です。他機種の場合は必要項目だけコピーしてください。

※おおよそのデジピータはTG1設定なので、スタンドアロンで使っている無線機にこれを反映させてもあまり意味はないと思います。このcsvファイルは、ホットスポットを使ってTGIFトークグループに入ってみようとする場合、それから、DroidStarなどのPCやスマホアプリで接続するときのためのものです。

 

TGIFのMonitoring→Last Hearedを見ながらカーチャンクして、自分がTGIFの当該トークグループに送信できているかのチェックを兼ねていたのですが、自分の送信はLast Hearedには載るものの、トークグループ側から応答がないケース(=Pi-Starダッシュボードに戻りの履歴なし)というのもありました。この場合、トークグループからの応答というのは、デジピータに流しているIDですから、 デジピータIDの送出のタイミングが合わなかったか、デジピータの運用を休止していたか、トークグループとデジピータを接続していなかったかのいずれかなんだろうなと想像しています。

みなさん自動音声に個性がありますね。中でも、聴きながら笑うというか笑みを浮かべたのはTG 8144のJG6YLBでした。女の子の声が大半(最寄りの神奈川区のデジピータのように凛々しい英語アナウンスのところもありますがw)のなか、ちょっと良い感じです。


ラストワンマイルはホットスポットと送信出力を最低の200mWにしたAT-D168UVとの間の電波で、操作を意識するのは無線機で、実際の通信はホットスポットからインターネット経由で、その先はまた電波が出ているという方法ですが、面白く感じています。

他のデジタルやアナログでもこのような方法はありますが、JARLや国内メーカーが音頭を取らないので、敷居が高い反面そこがフィルタになっていて運用者が少ないです。話好きにはこの空いている状況を寂しく感じるしれませんが、私はこのような黎明期の雰囲気は好きです。 

2025年11月8日土曜日

Hotspotをテストしてみよう(その2)

続いてしまいました。

その後、デジピータリストを見ながら、デジピータごとにコールサインとTGIFとのリンク状況を調べて、自分なりにリストをつくってみました。ホットスポットに接続した状態で、ロータリーエンコーダを回してあちこち聴きまわることができないかと思い、設定を始めました。

今回の話はホットスポットではなく、AT-D168UVの設定の話が中心になります。

デジピータリストあるデジピータのうち、TGIFに接続しているデジピータの一覧をつくって、これをこれをTalkGroupに加えることにより、ホットスポット経由で全国各地のTGIFに接続しているデジピータに顔を出すことができます。


野暮ですが、諸般の事情を鑑みTGIFのIDコールサインのところにモザイクを入れてあるのですが、こんな感じの一覧をつくって、リスト化しました。これをメモリチャンネルに反映させます。(追記)内容に誤りがあったのでモザイクで正解でした。

個別のチャンネルの設定はこんな感じです。(その1)に書いた話と大差ないのですが、今回ちょっと違う点があります。Receive Group Listのところは、「None」※ 使わないを選びます。こうすることにより、受信用のGroup Listにデータを入れずに、送信用のContact/Talk Groupsのデータを受信でも使います。

※「None」にすることについてXのフォロイーの方にご示唆をいただきました。ありがとうございました。

その結果、出来上がったチャンネルはこんな感じです。この1101から1132チャンネルをZoneにまとめて完了です。内容に細かい誤りがあったので、こちらもモザイク化しております。

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ところで、 (その1)で

ここまで設定がうまくいったとして、デジピータに接続しているトークルグループにチャンネルを合わせて待機することになりますが、デジピータからの電波を直接受信するのとは違って、ホットスポット経由(=インターネット経由でTGIFのサーバに接続する経路です)のときには目的のトークルグループで一度カーチャンクする必要があります。このカーチャンクが自分(TGIFのアカウント=自分のRadioIDを入れた無線機)からトークグループへの接続動作になります。何もしないで聴取していると、一日中だんまりで寂しい思いをします。反対に、自分をすべてのTGIFのネットワークから切断するときにはTG4000でカーチャンクです。 

と書きました。無線機で電波でデジピータでアクセスするのとは違って、ホットスポット経由の場合はインターネットを通じてTGIFのトークグループにアクセスします。個別のトークグループへの接続操作はカーチャンクです。そのトークグループでのQSOなり狸ワッチが終わったときのTGIFネットワークへの切断操作はTG 4000でカーチャンクとなります。

TG4000でカーチャンク(切断操作)をしない場合は、それまで送信したトークグループに繋がったままになります。無線機とホットスポットは438.01MHzで通信しますが、それは単なる通信経路であって、実際にはPi-Starを通じてTGIFネットワークに繋がっているのですが、あちこちのトークグループに接続操作をした後そのままにしておくと、送信したあちらこちらのトークグループと繋がりっぱなしになります。繋がりっぱなしになっている複数のトークグループの内容が、一緒になって聴こえてくることになるのです。

複数のトークグループを一度に聴きたい場合にはこれでも良いのですが、加齢の私の脳みそはそこまで処理能力がないので、一つのトークグループごとに切り替えて使いたいと思います。その場合は、上で書いたようにTG 4000で切断操作を都度行う必要があるわけです。

で、この切断操作をしなかったときの話なのですが、

この画面ですが、上は電波で438.93を聴取、下はホットスポットで音声テストのトークグループの9990を聴取(9990なので実際は何も聞こえないですが)している状態です。 この状態で、下側から「一度カーチャンクして接続したままの別のトークグループの音声」が聴こえてきてびっくりしました。 びっくりするも、理屈としては正しい挙動なんですね。加齢の脳みそとしてはこれを避けたいわけです。

そのためには、

(その1)で説明したReceive Group Listの設定方法この変な挙動は、ここまで書いた設定誤りのせいではないかと考えています)ではなく、メモリチャンネルごとに設定したReceive Group Listのところは、「None」使わないを選びます。こうすることにより、受信用のGroup Listにデータを入れずに、送信用のContact/Talk Groupsのデータを受信でも使うということと、こうすることにより、送信用に設定したTGIFのトークグループのIDに限定して、送信も、受信もすることになります。

②個別トークグループでのQSOなり狸ワッチが終わったときにTGIFネットワークへの切断操作をTG 4000で行う

ことが必要になるのです。 

本当は①だけの設定で、②を意識しなくても問題ない(こちらのTGIFのFAQの「切断時に4000はやらなくても良いの?」をご参照ください)のですが、AT-D168UVの仕様でしょうか、この設定で、トークグループAでカーチャンクして、そのトークグループAのIDが返ってくる間に、別のトークグループBを聴くべくチャンネルを変えてみると、なぜかトークグループAのIDが流れている間は「トークグループBを受信中の無線機に無変調フルスケールの信号が入感」する挙動が起きました。

今は聴いていないけど、少し前にカーチャンクした別のトークグループでの会話が始まったら、それが無変調フルスケールの信号になってしまいます。スケルチを開ける操作(PF2に割り当ててます)をすればそれを復調できるのですが、というか、それでわかったのですが、困りました。これを避けるには②のTG 4000で切断操作が必要になっています。


(消し線の部分も含めてなんですが)なんてことを試行錯誤している最中であります。 

2025年11月3日月曜日

Hotspotをテストしてみよう(その1)

ホットスポットです。
DMRに関する話は、いろいろと言葉が多くて覚えるのに苦労するのですが、とりあえず無線機本体回りはおよそなんとかなってきたので、次は外部アンテナ無しで、ホットスポットと称するアクセスポイントを自宅のwi-fiに繋いで、インターネットを経由してBrandMeisterやTGIFのトークグループ(グループという言葉を使っていますが、リフレクタ(リフレクタとは:適当に調べてください)にあるひとつのチャンネルみたいなイメージ)に繋がっているデジピータに接続してQSOしてみようと思います。
 

□このホットスポットですが、Raspberry Piという小さなコンピュータと10mW出力の無線モデムの組み合わせでできている例が多いと思うのですが、この小さな出力なのにもかかわらず、保証を受けてから無線設備に加える必要があります。保証の際には計測データも必要になります。

□アクセスする無線機(私の場合はAT-D168UVです)が個人局の移動する局の無線設備の場合、ホットスポットは別の免許状にぶら下げる無線設備にする必要があります。移動しない局または社団局を開設して、そちらの無線設備にしないと「自局内通信」になってしまうのでダメだそうです。

□この2つをクリアする必要があります。まるでバカみたいですが、決まりごとなので。日本国民たるもの、法令を遵守しましょう。

□私の場合、ホットスポットは社団局の情報を入力して、ダミーロードでテストをしています。ダミーロードに繋いでいるので微弱電波にしかなりませんが、念のためです。ダミーに繋いでテスト:工事設計の変更工事をするにあたってのテストです。変更工事の終わり時期は未定です。かなり長い期間になるような気がします。工事設計の変更工事の終了の目途がついたころには、保証のための情報を集めるんでしょうね。

ダミーを付ける場合には、ホットスポットにハンディ機と同じコールサインを設定するにしても、そもそも微弱電波なんだし、それが自局内通信になるのかならないのかわかりませんが、公共の福祉に反する話にはならないんじゃないかしら、なんて思います。

これを読んだ方は自己責任でやるなりやらないなりを考えてください。私はお読みになった方が何をやろうと、一切保証も補償もしません。

 

ということで、説明を始めます。
DMRの無線機は通信するまでの設定項目や理解する必要のある概念が多くて閉口しますが、ホットスポットの設定もなかなか手ごたえがあります。言葉で説明するよりも、画像で示したほうが早いと思うので、画像多めになっています。画像をクリックして画像のみを表示させて、さらに右クリックで別画面に拡大表示してみてください。スマートフィンなら画像をタップするだけで拡大表示できます。

今回買ったのはこれです。

Raspberry Piの何たるか(これは今もわかってません)、ホットスポットが何たるかを理解しない状態で、隣国の玉石混交モールで安いのを買いました。ケースの中には下段にRaspberry Pi Zeroの基板、上段にMMDVMの基板が取り付けられていて、上段のMMDVM基板にはSMAJのアンテナ端子が出ています。左側面にはMicroSDカード(中にPi-Starインストール済)が取り付けられていて、抜き差し(指が細ければ抜き差しできるんですが、幅広の毛抜きを使うのが良いです。最初、ピンセットを使ってたのですが、ちょっとおっかないです。ましてやラジオペンチなど…)してPCと行き来して作業しました。前面にはHDMIとMicroUSBが2端子あって、電源はMicroUSBのどちらかから入れるようになっています。 

そもそもPi-Starとは何ぞやなんですが、私もよくわからないまま設定を始めましたけど、Google検索でAIが教えてくれるには、

「Pi-Starは、アマチュア無線家向けのデジタル音声ホットスポットおよびリピーターを構築するためのソフトウェアイメージです。Raspberry Pi(ラズベリーパイ)などのシングルボードコンピューター上で動作するように設計されています。 
主な特徴と機能は以下の通りです。

・マルチモード対応: D-STAR、DMR、YSF (Yaesu System Fusion)、P25、NXDNなど、複数のデジタル無線モードをサポートしています。

・モード間ブリッジ: 異なるデジタルモード間での通信を可能にするクロスモード機能を提供します。例えば、DMRの無線機からD-STARのネットワークにアクセスすることができます。

・インターネット接続: インターネットを通じて世界中のデジタル音声ネットワーク(リフレクターやトークグループなど)に接続し、通信範囲を大幅に拡大できます。

・簡単な設定: Webベースの管理画面(ダッシュボード)を通じて、比較的容易に設定や管理を行うことができます。

・低電力: Raspberry Piを使用するため、消費電力が少なく、個人の家庭用ホットスポットとして適しています。 

Pi-Starは、対応するマルチモードデジタルボイスモデム(MMDVM)ハードウェアと組み合わせることで、アマチュア無線家がデジタル通信を楽しむための柔軟で強力なツールとなります。」

だそうです。なるほど。

注文から5日目で届きました。ちょうど連休中だったので、さっそくいじり始めます。 

 

(1)まず電源を入れる前の話です。私が買ったモデルにはLANポートがついていないので、2.4GHz帯(これ限定だそうです)のWi-Fi網に繋ぐ必要があります。Pi-Star公式が「Pi-Star WiFi Builder」というありがたいページを用意してくれているので、ここで自宅の2.4GHzのWi-Fi網に繋ぐためのSSIDとパスワードを入れて「送信」ボタンを押すと、Wi-Fi接続用のスクリプト(wpa_supplicant.conf)のダウンロードが始まります。

筐体側面のMicroSDカードを抜いてPCに繋いで、ダウンロードしたファイルをカードのルートディレクトリにコピーします。再び本体に挿し込んで、電源を入れます。

※我が家の場合、2.4GHz帯のSSIDの名前に「_」アンダースコアが混じっているんですが、出来上がったスクリプトをテキストエディタでみてみるとアンダースコアがあると不具合がありそうな記述だったので、急遽このためにSSIDを変更しました。 

電源を入れる方法はケーブルを繋ぐだけです。セットに両端がMicroUSBとUSB-Aのケーブルが付属しているので、これを余っているiPhoneのアダプタ(以前からのサイコロ状の小さいアダプタだと電源容量不足になるようです。Radsberry Piがうまく立ち上がらないときがあり、急速充電ポートがあるアダプタに交換しました。交換後、電源ONからPi-Starの起動までの時間が短くなったような気がします。)になどに繋ぎます。反対に電源を落とす方法は後で説明しますが、よくあるUSB機器のようにいきなりケーブルを抜くのではなく、電源断の手順を踏む必要があります
 

 

(2)電源を入れて、ちゃんとWi-Fi網に入ることができているかどうかの確認は、Windowsなら、https://www.advanced-ip-scanner.com/jp/のAdvanced IP Scannerを使うのが便利です。ちゃんと入ることができているのが確認できたら、ブラウザで http://pi-star/ に入ってみてください。これで入れない場合には、Advanced IP Scannerを起動して家庭内LAN網をスキャンして、Pi-StarのローカルIPアドレスを探してください。見つかったら、http://192.168.1.10/みたいな例で入ってみてください。ユーザ名はpi-star、初期パスワードはraspberryです。

ここまで至るまでなんですが、MicroSDカードにインストールしたPi-Starを動かすRaspberry Piがなかなか遅くて、最初のうちは長い時間「initializing」と表示されたままだったので、固まったんじゃないかと思うくらいの遅さですが、遅々として動いていますので我慢強く待ちましょう。Raspberry Piに慣れている方はこのあたりは余裕なんだと思います。あと、私が購入したセットのPiが「Zero」なので遅いということかもしれません。

 

(3)他のモードにも対応しているのですが、DMRだけを設定する前提の説明をします。私がホットスポットで何をやるために設定したかの説明をしておかないといけません。これを読む方が私とは違う方向で使いたい場合には、以下の説明は役に立たないかもしれません。

 

私がやりたいことはこれ。

〇近隣のデジピータのうち、TGIFのトークグループに接続しているところがあり、とりあえずはそこだけワッチできれば良いかなということで、外部アンテナを使わずに、無線機を手にもって最小パワーで目の前のホットスポットを入り口に、インターネット経由でTGIFにログインし、目的のトークグループにアクセス、そこでQSOすること 

DMRのリフレクタでメジャーなのは、BrandMeister(以下BM)とTGIFのようなのですが、近隣にはBMに繋がっているデジピータはなさそうなので、とりあえずTGIFに繋げればよいかなと思って設定しました。
以下、設定値を画像で貼ります。最初にConfigrationを開いたときにすべてのパラメータが最初から見えないのが面倒なところなのですが、最小限の設定をして「Apply Changes」ボタンを押下していくと、時間をかけて(要はRaspberry Piが遅い)更新された後に、すこしずつパラメータが増えていきますので、都度入力しながら画像の例の入力箇所が全部出てくるまで「Apply Changes」を繰り返してください。

この画像が私のところで動いているパラメータです。真似するとたぶん動きます。いちいち説明するよりも画像でお示ししたほうが早いと思うので、ここに貼ります。画像をクリックして画像のみを表示させて、さらに右クリックで別画面に拡大表示してみてください。スマートフォンなら画像をタップするだけで拡大表示できます。

画像に入れるべきところの書き忘れその1。

中段のGeneral ConfigrationのところのNode Typeですが、この画像の例では、ハンディ機でアクセスするコールサイン(Radio ID)とホットスポットに設定するコールサイン(Radio ID)を別にする設定です。なので、「Public」にした上で、一項目下のDMR Access Listにハンディ機側のRadio IDを一つだけいれて、(そもそもダミーロード送信なので無いですが)これ以外のRadio IDでは接続できないように規制しています。無線機のコールサインとホットスポットのコールサインを同じにする場合(移動する、しないの2つ以上の局免許がある場合に、ハンディ機は移動する局、ホットスポットは移動しない局にぶら下げる手はあります)には、ここは「Private」にすることになります。 

書き忘れその2。 

その一つ下段のDMR Configrationのところですが、Hotspot Security Keyの話です。画像の中に「Hotspot Security Key」を入れなさいと書きましたが、これはTGIFでアカウントを作成し、作成後に自分のアカウントのページの「Self Care」から盾のマークのアイコンでHotspot Security Keyを表示、コピーして持ってきてください。そもそもTGIFのトークルグループに接続するのが目的なので、TGIFアカウントは必須です。ハンディ機に設定しているRadio IDとホットスポットに設定するRadio IDが別(例:社団局など)の場合には、社団局のTGIFアカウントのHotspot Security Keyを設定する必要があります。


あと、電源を落とす方法を書いておきます。Pi-Starにブラウザから入って、Cofigrationに行き、上のメニューのPowerをクリックします。

次に、リブートとシャットダウンを選べるので、シャットダウンをクリックします。

シャットダウンをクリックすると、ほんとか?と訊かれるので、そうだと答えると先に進み、

このように、30秒したら電源抜いて良いですよ、と表示されます。MMDVMのボードはいつまでたっても電源が入ったままですが、Raspberry PiのボードはLEDが消えているので、このタイミングで初めて電源ケーブル(MicroUSB)を抜きます。なんでこんなこと書いているかというと、USB機器の感覚でいきなりケーブルを抜いていたのですが、これってコンピュータだったんだっけと思い直しました。自分への戒めのためです。

そうそう、Pi-Starの設定値の変更は、何も考えずに適当に関係ないところまで触っているといつの間にか動かなくなる場合があるので、動いている時点でバックアップをとっておいたほうが良いと思います。Configrationの上のメニューにバックアップ/リストアがあるので活用してください。私、これを怠ってたら意図どおり動かなくなって(後述)、ファクトリーリセットをかけて、画面やモデムの設定を一つ一つ動くかどうか試す羽目になりました。


ホットスポット側の設定はここで一休みです。
次に無線機の設定です。
AT-D168UVの例で説明します。

欲しい設定は 

(A)TGID 9990でテストをする。このトークルグループは自分の送信音が戻ってきて音質確認できます。

(B)TGID 440***でデジピータ側とQSOしたい。これは本番ですね。

(C)TGID 4000で接続状態を終了したい。このトークグループでカーチャンクを一度やると、自分がTGIFのサーバから切断されます。今まで知らなかったのですが、サーバ負荷の軽減のためにやっておくべきです。 

の3つです。


その手順ですが

(4)Talk Groupを上の(A)(B)(C)3つ分を作成します。もともとあった「Talk Group 1」に加え、画像の要領で3つ作成します。

 

(5)Receive Group Call Listにこの3つのTalk Groupを追加します。

メモリチャンネルをZoneに加えるのと同じような操作です。もともとあるGroup Call 1に3つを追加します。 


(6)メモリチャンネルを3つ作ります。ホットスポットと無線機の通信のための周波数を438.01MHzに決めた設定で例示します。この例では、開いている65チャンネル、66チャンネルと67チャンネルを新たに作ります。(4)(5)で作った要素を設定するところがこの作業の肝になります。

まず、65チャンネルを作成です。送受信周波数はPi-Starの設定と同じく438.01MHzとする例とします。無線機の送信出力は、目の前のHotspotまで電波が届けばよいのでLowで良いでしょう。取扱説明書によればAT-D168UVのLow設定は0.2Wでした。

下の画像の例では、Recieve Group Listに(5)で作成したグループリストを入れていますが、誤りです。「None」を入れてください。 

 
 
次に66チャンネルを作成、送受信周波数は438.01MHzの例です。送信出力はLowです。
下の画像の例では、Recieve Group Listに(5)で作成したグループリストを入れていますが、誤りです。「None」を入れてください。  


最後に67チャンネルを作成、送受信周波数は438.01MHzの例です。送信出力はLowです。 

下の画像の例では、Recieve Group Listに(5)で作成したグループリストを入れていますが、誤りです。「None」を入れてください。  


 (7)作った3つのメモリチャンネル3つをZoneにまとめます。
 Zoneにまとめたら、あとは他のZoneと同じように呼び出せるようになります。



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ひととおり設定が終わりました。 ここまで来たらテストです。設定が合っていれば使える状態のはずです。

TG9990で送信してみて、音質を確認してください。戻ってくる自分の声がケロケロして変な場合は、キャリブレーションをしてみてください。Pi-Starの設定画面(設定画面からしか行けません)の上にあるメニューの「Calibrate」をクリックすると、

キャリブレーションをすることができます。DMRボタンを押して、Startを押すとキャリブレーションの待ち受けが始まります。あとは無線機から送信して、グラフを眺めながら、周波数を可変して、エラーのグラフの山が低くなる周波数レンジに調整して、良さそうなら「Save Offset」ボタンを押して設定値を保存します。

 

このときにはホットスポットから向こう側には信号が行かないようになっています。念のためTG9990のチャンネルで送信するのが無難でしょうね。
無線機の送信周波数とホットスポットのモデム側の受信周波数がズレているのを補正する仕組みのようです。
【ここで注意】キャリブレーションが終了したら、必ず「Stop」ボタンを押してください。そうしないと、ホットスポットとしての動作が止まったままで、いくらやってもインターネット側に送信しません。
キャリブレーションをStopし忘れて、ダッシュボードでDMRとDMR netのところが赤い状態だと、インターネット側に送信できないことを示しています。ここで悩んだんだよなあ。リブートしてみたり、ファクトリーリセットしてみたりと時間を費やしました。

 

正常な場合はこのように緑色の表示です。

というわけで、設定が落ち着いて、一夜明けた状態での書き残しです。いやはや大変でしたw

 

もう一つ(何個目だw)重要な書き忘れ。 

ここまで設定がうまくいったとして、デジピータに接続しているトークルグループにチャンネルを合わせて待機することになりますが、デジピータからの電波を直接受信するのとは違って、ホットスポット経由(=インターネット経由でTGIFのサーバに接続する経路です)のときには目的のトークルグループで一度カーチャンクする必要があります。このカーチャンクが自分(TGIFのアカウント=自分のRadioIDを入れた無線機)からトークグループへの接続動作になります。何もしないで聴取していると、一日中だんまりで寂しい思いをします。反対に、自分をすべてのTGIFのネットワークから切断するときにはTG4000でカーチャンクです。

 

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ホットスポットが動作してディスプレイに表示がある状態の画像です。トークグループで送信があると、さらに送信者のIDとコールサインが表示されます。その場合、無線機でも同じく送信者の情報が表示されるのはデジピータに直接アクセスしているときと同じです。

 

待ち受けしている現在の画像です。 



2025年10月1日水曜日

DMR雑感(10/1版)

DMRですが、今はトークグループ1のタイムスロット1のカラーコード1で適当にしゃべってますけど、ドメスティックな感じでしゃべってるだけなら、この設定だけで十分なんですよね。違う例をDMRデジピータリストで稀にみかけますが、それは多段リンクのために少し変えている場合があるくらいで。

TGIFとかBrandmeisterって話になるともうわかりません。 ホットスポットを作りたくなると意識するんでしょうね。 TGIFってほかの意味に合わせた名前なんだろうな。カレーの日。 
ホットスポットが自分の部屋にあると、VoIP経由でその先とつながれて、ラスト1マイル(ラスト6畳かも)はハンディ機でってことになるのか。それよりも、ロケーションの良いところにデジピータを置いて、仲間と忌憚のない話をするほうが楽しそう。 みんなそう思うからデジピータ用の周波数が埋まっちゃうということか。

430でDMRを使ってみると、やはり430なので、出力とアンテナなりに飛ぶことを再確認します。減衰の多い1200より安定して飛びますね。飛ぶ故に144や430は動物園なので、動物除けとして敷居が高い感と、その敷居の高さ故の秘話性があるDMRは、気楽にしゃべる手段として有効だったりします。あと、DMRの良いところは、TDMAで理屈上の送信時間が半分なので、ハンディ機の電池運用でも電池持ちが良いし、発熱がそれほどでもないところです。

首都圏の隅と隅同士のラグチューと考えると、430なので1200よりは楽だろうけど、やっぱり出力が出るDMRの無線機が欲しくなります。20Wクラス以上の144/430デュアルバンドのDMRとFMのモービル機って、玉石混交モールで見ると無くはないんだけど、やっぱり国産ブランドのを使いたいんだよなあ。現状なら八重洲のC4FMでやりなよってことなんですよね。IC-9700持ってるじゃん?いやいや、わたくしDなんとかはアレなので、9700はアナログでしか使わないのです。 

そのC4FMという言葉ですが、それだけだと四値周波数偏移変調を指すので、これをFDMAでやっている八重洲のC4FMも、これをTDMAで行っているDMRも含まれることになります。八重洲は自分のところのFDMAで行っているデジタル方式をC4FMという表現で一人歩きさせているので、一般的には八重洲の目論見どおりにC4FMといえば八重洲が展開しているデジタル変調ということになってきているんですね。そのあたりを気にして分類的にいうのであれば、「八重洲のC4FM」というのが正しいことになります。
その八重洲も、同じFDMAでGMSK変調で先行しているDなんとかに対して、自分のとこのは四値周波数偏移変調だからC4FMだぜということで、読み手にはC4はなんだかよくわからないけどデジタルっぽい感じかな?アナログFM並みに音が良い(実際に音質の良いモードがあると聞いています)のかな?と思わせるのは頭の良い方法だとは思います。

以前書いた話ですが、DMRというのもずいぶんと一般的な名前を使っているので、どっちもどっちですけどね。むしろDなんとかが一番潔いのかしら。

2025年9月30日火曜日

AnyTone AT-D168UV(その6、設定ファイル(コードプラグ))

もう少しの間はファイルの公開を続けますが、公開を前提とした都度都度の更新は終了しました。と、言いつつ、2025年11月28日この色で書いた部分の変更を反映したファイルに差し替えました。このページをごらんになっている日以降の更新はありません。ないはずだと思うのですが、あったらあったということでよろしくお願いします。基本はバグ対処や気づきで修正になると思います。

国際VHFの周波数をメモリに入れて、盛り込む要素はそろそろ煮詰まってきた感があります。あとは、PFキーをどうしたいとか、そのあたりの細かいチューニングくらいでしょうか。それも含めて、メモリチャンネルの追加やZoneのくくりをどうするとかは、ファイルをごらんいただく方の好みで修正をしていただければと思います。

今後考えられる大きな変更は、今はVFOモードはアナログFM、DMRを使う際にはZoneということにしていますが、どこかのタイミングでVFOモードはDMRとして、ZoneでアナログFMを使うようにと、今とは考え方を反対にしたメモリチャンネルとZoneの構成にするってことでしょうね。 デジピータリストを反映したZoneはそのまま残すんでしょうけれど。

以下、本文です。 

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期間を限定していますが、コードプラグを公開しています。

設定プログラム(CPS)V1.07で新規に作成・編集して設定したファイル(コードプラグ)はここからダウンロードできます。 

このファイルは、ファームウェアV1.07の無線機本体に送っては設定プログラム(CPS)V1.07に戻しと、かつて更新したファイルになります。内容の正しさの保証及びお使いになった場合に生じた不具合についての補償は一切しません。設定プログラム(CPS)で中身を覗いて、よりよい設定を検討する材料に使ってください。このファイルを商用で使うのは禁止します。RadioIDとコールサインはダミーデータを入れてありますので、このまま送信しないように。

※ある程度の期間が経過した後に、ダウンロードのリンクは削除する予定です。
※ファームウェアがV1.05でも使えちゃうんじゃないかなと思いますが、保証も補償もしません。このあたりは自己責任で。 


この設定ファイル(コードプラグ)の中身を説明しておきます。

重ねて書きますが、RadioIDとコールサインはダミーデータを入れてありますので、このまま送信しないでください。RadioIDとコールサインの入れ方を最初に説明しておきます。

RadioIDとコールサインの入力

この設定ファイル(コードプラグですね)を設定プログラム(CPSですね)で開いて、左側の階層メニューの「Digital」を開くと、「Master ID」があるのでこれをクリックすると、上段にRadioID(440万番台のRadioID公式から付与されたあなたのIDです)の入力と下段にコールサインの入力ができるダイヤログが表示されます。それぞれ入力後、usedにチェックマークを入れないでOKボタンです。①から⑤の手順で操作してください。画像はクリックで拡大表示できます。

 

次に、「Mastar ID」の一つ下に「Radio ID List」があるのでクリックで開きます。開いた画面では1行目だけ入力されていて、その「1 YOUR CALLSIGN」とあるところをクリックするとダイヤログが立ち上がります。そこにもう一度先ほど入れたRadioIDとコールサインを入れてOKを押します。①から⑤の手順で操作してください。画像はクリックで拡大表示できます。

 

これで、このファイルを保存して、設定プログラム(CPS)で無線機に転送すれば、無線機からDMR送信時にあなたのRadioIDが送信され、受信側でデジタルコンタクトリストと照合されて無線機の画面にあなたのコールサインと名前(姓名の名のほう)が表示されることになります。 

※これ、RadioIDを無線機のMasterIDにするのなんとなく当たり前だと思うのですが、Master ID Nameのほうは無線機内部で持っているだけなのでは?と思っています。で、Radio ID ListはRadioIDとMaster ID Nameと同じ情報を入れるように書いていますが、実はこっちが重要で、無線機のMasterは一つしか設定できないとしても、RadioIDは複数をリストで管理できて、切り替えて使える仕様なんだろうなと想像しています。で、ここでちゃんとRadio IDが設定されているリストが選ばれていないと、送信時にちゃんとRadioIDが送信されなくて、受信する人から見てのっぺらぼうになってしまうのではないかと思っています。

過去参考にさせていただいたサイトの入力方法を踏襲した説明を上に書きましたが、実際の入力値の使われ方はそんな感じなのではと思っています。 


次にメモリチャンネルの説明です。

メモリ(この無線機ではチャンネルと呼称しています)は737ch分入れてあります。それをZone(いわゆるメモリグループですね)でまとめています。

〇国内のDMRユーザに使われている周波数、145MHz台と438MHz台の合計38ch、これをZoneで「DMRchs」としてまとめてます。また、将来デジピータの周波数が拡大される可能性を考え、438.01から20kHzステップでUHF-2-01の438.37より下の18ch分を追加しています。Zoneを画面に表示させる場合、初期表示は上側のAバンドのときは438.53の中原区のデジピータの周波数を、Bバンドのときは438.59の神奈川区のデジピータ周波数としています。これは私の使いやすさを反映したものです。適当に変更してください。 

〇144MHz 帯でDMRモード時にあたかもVFOモードで使うようなイメージで、144.70から145.79までを10kHzステップで130ch、これをZone「144D VFO」としてまとめてます。画面表示時の初期周波数は145.30です。

〇430MHz帯で DMRモード時にあたかもVFOモードで使うようなイメージで、431.70から433.99までを10kHzステップで130ch、これをZone「433D VFO」としてまとめてます。画面表示時の初期周波数は433.30です。

〇上の表記をみると、当初から431.70から433.99で考えていたようなのですが、広帯域の電話とVoIPは430.70から上に出られるので、これまで欠落していた430.70から431.69を追加しました。ただし、一つのZoneにまとめられるチャンネルの数に制限があるので、これまで431.70から433.99までを「433D VFO」としていたのを、430.70から431.99を「430-431D VFO」、432.00から433.99を「432-433D VFO」に分けています。 

〇430MHz帯でDMRモード時にあたかもVFOモードで使うようなイメージで、438.00から438.99までを10kHzステップで100ch、これをZone「438D VFO」としてまとめてます。画面表示時の初期周波数は438.50(使われ方がよくわからないので438.50にした)です。

〇430MHz帯アナログレピータのために、JARLのレピータリストを見ながら439.02から439.98まで、トーン周波数88.5Hzの場合も、同じ周波数で77Hzの場合も、逆シフトの場合も、439.11MHzのような奇数の場合も入れて、おそらくアナログレピータをすべて網羅した57ch、これをZone「Repeaters」としてまとめてます。画面表示時の初期周波数は438.62としています。

〇特定小電力無線の周波数47chをメモリしました。シンプレックスはそのまま、レピータ用周波数はダウンリンクのみです。チャンネルの名称はアルインコとケンウッドの併記にしています。Zone「SLPR」にまとめました。 送信はできません。謎のR表示がついていますが、送信周波数に特小の周波数を埋められないことから、データ上は433.00を入れているのですが、そのせいでデュープレックスとみなされているのかもしれません。画面表示時の初期周波数はアルインコでいうところのL03(ケンウッドでいうところのh3)にしてあります。

〇「MarineVHF」として国際VHFの周波数を入れました。総務省の資料 別表3-4 156.025-162.025MHz帯海上移動無線通信業務の周波数表を参考に、船舶局の送信用周波数、海岸局の送信用周波数、シンプレックスで使われる周波数を117ch分です。初期周波数は16chにしています。これも実際に使われていない周波数まで含まれていると思いますので、そのあたりはお好みで編集してください。送受信周波数が分かれているチャンネルの場合、2波を同時受信表示させて、上を船舶局、下を海岸局というようにすると、双方の送信内容を聴くことができます。これ、意外と便利かもしれません。 

例えば、18「S」は18chのShip・船舶局、18「C」は18chのCoast・海岸局の周波数を示しています。シンプレックスの場合は16chのように単純にch表示としています。 

 

画面表示時の初期周波数などは個々のZoneの設定ですのでお好みで変更してください。

〇スキャンリストファイルはDMRデジピータリストにある周波数と特小の周波数分を作ってあります。


もう一度書いておきますが、PFキーは

PF1を短く押すと、VFOモードとZone(取説ではVFOとメモリと表記してますが、メモリグループとしてのZoneを指すのが正しいです)の切り替え
〇PF1を2秒長押しでAバンドとBバンドの切り替え
PF1の割り当てを、これをひっくり返して、短押しで上下バンドの切り替え、長押しでVFOとZoneの切り替えにしました。船舶局と海岸局の周波数が異なるチャンネルの受信のときのZone内チャンネルの変更が便利かなと思います。    

〇PF2を長押し(実はほんとは短く押す設定で、長押しを未設定にしている。こうすることにより、PF2キーをとりあえず押し続けるとスケルチが開くということに)するとスケルチが開く 

と設定しています。 Zoneの切り替えはPF1でZoneを表示させた後、本体正面の↑↓キーで切り替えることができます。

 

〇アナログFM(VFOモード、アナログレピータ及び国際VHFのZoneに関係するメモリチャンネル)の占有周波数帯幅を12.5kHzから25kHzにしました。スケルチの開き閉じが少し自然になった気がします。気だけかもしれません。特定小電力のZoneに関係するメモリチャンネルは12.5kHzのままです。

令和5年3月22日総務省告示第81号(無線設備規則別表第二号第54の規定に基づくアマチュア局の無線設備の占有周波数帯幅の許容値)によれば、F3Eは原則40kHzで430MHz帯は30kHzです。1978年の「FMのナロー化」以降、原則16kHzとばっかり思い込んでましたが、この部分は大昔と同じ、というか規定を弄ってないんですね。ってことは送信する周波数で25kHzで定義しても法令的には大丈夫です。法令的には大丈夫とはいえ、一応は上下20kHz離れた信号がかぶらないか確認してみたところ、おそらく大丈夫だろうということで設定変更しました。迷惑をかけるようなことがあれば、アマチュアバンドだけは12.5kHz幅に戻すということで対処をお願いします。

 

また、FM放送の周波数も適当に当地で聞こえる局をメモリしてありますので、これも好みで変更してください。VFOモードのときに立ち上がる周波数は82.5MHzのNHK東京FMにしてあります。メモリ番号の一番下のわかりにくいところに入力箇所がありますから、これもお好みで変更してください。

〇FM放送は、77.5から87.4MHzの間を0.1MHzステップで100ch分入れてあります。87.5MHz以上はVFOモードで選局してください。77.4MHz以下に地元局がある場合には、適当に1chの77.5MHzを地元局(例:三ツ池からのInterFMの中継局の76.5MHzにするとか)に変更するか、周波数の並びを修正すればよいかと。

〇ホットスポット経由でTGIFネットワークのトークグループに接続する際につかえるかもしれないということで、438.01MHzでPi-Starで接続する例でZone「TGIF」を入れてあります。使用の際に自分用にカスタマイズするなり、不要なら削除するなりしてください。

FM放送を簡単に聴くためにPFキーに割り当てしたいんですけどね。PFキーはアマチュア無線用途に割り当ててしまってるので、メニューの階層奥深いところで聴くための操作になることから、聴かなくなっちゃいました。 

 

各位におきまして、デジタルコンタクトリストを入れましょう。

ダウンロード用に置いたファイルにはデジタルコンタクトリストは入れていません。前述のとおりファイルが大きくなること、あと、昨今の個人情報保護の関係で小うるさいご指摘がある可能性があるので入れません。RadioID公式か、PI-STARのAnyTone向けダウンロードページからお好みでどうぞ。

設定プログラム(CPS)のTool→Importから、「Digital Contact List」のボタンを押して、ダウンロードしたファイルを指定して、「Import」ボタンを押します。ユーザ全件のように大きなファイルをImportする場合には、Importボタンを押した直後にダイヤログ全体が固まりますが、単にリソースを食われてそうなっているだけなので、しばらく待っていると終わります。ちゃんとImportされたかどうかは、左の階層メニューのDigitalを開くとDigital Contact Listが見えますので、適当にクリックすると画面にリストが表示されるかどうかで確認できます。この設定ファイル(コードプラグ)を無線機に転送して完了です。 

前項までに検証しましたが、デジタルコンタクトリストを無線機に入れないと、相手局の情報がRadioIDの数字だけしか表示されません。無線機の中のリストと照合して相手局のコールサインと名前(姓名の名だけですが)が表示されたほうが良いですよね。

日本では姓を名乗るのが一般的なので、名だけではなく姓を表示させたほうが便利だよねということで、デジタルコンタクトリストのデータを加工してみようかと思い、RadioIDのGeneratorで姓の抜き出しを試みてみたものの、姓は抜き出し・リスト化に対応していませんでした。姓の項目が空白で出るようになっています。個人情報の保護ということでしょうね。


その他諸々 

そのほか、画面の文字の色(左側の階層メニューで「Public」→「Optional Setting」→立ち上がったダイヤログで「Displayタブ」で設定)とか、いろいろとカスタマイズできるので、設定を変にしても困らないように設定ファイルのバックアップをしつつやってみてください。

スタートアップサウンドやキーボード押下時の音(ビープトーン)を消しちゃってるんですけど、このあたりもお好みで。

スキャンの機能があるので、やりそうなDMRデジピータと特小の周波数のスキャンリストをそれぞれ作ってあります。本体に転送した後に、本体のメニューでスキャンをONで使えます。スキャン機能をPFキーに割り当てれば使い勝手がよくなるかもしれませんね。


2025年9月26日金曜日

AnyTone AT-D168UV(その5、ファームウェアアップデート)

ファームウェアをV1.05からV1.07にアップデートしてみました。1.05で使っていて、バグが1.07にしたら直らないかなと思ったのが理由です。残念ながら今のところ直ったことが検証できていないのですが、同じようなものなら新しいほうが良いだろうということで1.07で使い始めました。

メモリチャンネルでトーンスケルチ動作をさせたところ、77Hzに設定したときは開くんですが、88.5Hzのときには開かないという現象が出ていて、エンコードとデコードの設定だけしているのですが、スケルチはトーンではなくキャリアで開くという設定をしています。少し実験してみると、どうやらある程度強い信号でないとトーンでスケルチが開かないことがわかりました。なのでファームウェアがネックで何かが起きていたというわけではないのですが、とりあえず最新にしておこうということで1.07にしています。

 

ファームウェアをアップデートする方法を書いておきます。AnyTone公式のダウンロードページから「D168UV V1.07 official release 250614」をダウンロードします。ついでに「D168UV V1.05 official release 250123」もダウンロードしておきましょう。1.07にアップデートした後にやっぱり1.05のほうが好きという場合に戻れるようにです。

アップデートの手順はダウンロードしたzipを全部解凍して、中に含まれているマニュアルを読めばわかります。 ですが、そんなのめんどくさい人向けに手順を書きます。以下、内容を保証も補償もしませんが、与太話として参考にするなりしないなり、好きにしてください。


1.すでにPCにインストール済の人も多いと思いますが、まずは1.07版の設定プログラム(CPS)をPCにインストールします。解凍した中に「D168UV V1.07 CPS」というフォルダがあります。この中身をインストールします。windowsがセキュリティがどうのと文句を言ってきますが、自己責任です。 結果として何が起きようと私は知りません。

1.05版のCPSを入れている場合は、念のためアンインストールしてから1.07版を入れたほうが良いと思います。両版が共存できるのであれば良いのですが、そのあたりは検証していません。 

 

2.次に、無線機とPCをUSBケーブルで接続して、無線機の設定ファイル(コードプラグ)の内容をバックアップします。「→💻」で無線機からPCにデータを転送したら、そのファイルをわかりやすい名前を付けてどこかに保存しておいてください。

※この時点で無線機とPCがちゃんと通信できているのであれば、ダウンロードしたファイルに含まれるフォルダ「A READ FIRST - Update Instruction」にあるマニュアルに書いてある、ファームウェアやアイコン更新の際のCPSと無線機との間の通信のチェックプロセスは省略しても良いと思います。

 

3. 次に無線機のスイッチを切ります。そしてPF1PF2押しながらスイッチを入れます。赤いLEDがゆっくりと点滅すると、無線機がファームウェア更新受け入れモードになったことを示します。

 

4.無線機とPCがUSBケーブルで接続されたままなのを確認して、設定プログラムのTool→Firmware and Icon Updateをクリック、中央にダイヤログが立ち上がって、「Open Update File」ボタンが強調されています。これを押して、解凍したファイル群にある「D168UV_V1.07 FW」フォルダの中の「DL168UV_V1.07_20250606.spi」を指定して

さらに「File Open Succesed!」とダイヤログが立ち上がったらファームウェア用更新用ファイルの指定ができたことを示します。OKを押して、そのあとは「Write」ボタンを押して更新開始です。プログレスバーが伸びていき、更新が完了します。

 

5.更新が完了すると、無線機が再起動します。再起動後、時刻の設定を促される画面が表示されます。設定するなり(設定するならその前に6.を読んでね)、後回しにするなりして先に進むと、無線機は設定ファイルを読み込んでいない初期状態で起動します。

 

6.時計を設定しちゃった後だとちょっともったいないのですが、この時点で一度リセットをしておきたいと思う場合には、スイッチを切ってPTTPF1押しながらスイッチを入れます。「Are you sure you want to Initialize the radio?」と画面に表示されるので、「Confirm」と緑色のボタンを押すと初期化して、再び起動します。

 

7.アイコンのアップデートをする場合には、 無線機のスイッチを切った後、PTTPF2押しながらスイッチを入れます。ディスプレイに「UPDATE MODE」と表示されたら、設定プログラムのTool→Firmware and Icon Updateをクリック、中央にダイヤログが立ち上がって、「Open Update File」ボタンが強調されています。これを押して、解凍したファイル群にある「D168UV_ICON_V1.34」フォルダの中の「D168UV_ICON_V1.34.spi」を指定して「File Open Succesed!」とダイヤログが立ち上がったら、OKボタン後「Write」です。※アイコンのアップデート後なんですけど、する前と何が変わったのかわかりませんw

  

やっぱりファームウェアV1.05のほうが良いと思ったら、同じ手順でV1.05に戻せばよいので、そのあたりはお好みで。 その場合、設定ファイル(コードプラグ)は2.でバックアップをとったファイルを使うことになると思います。

2025年9月24日水曜日

AnyTone AT-D168UV(その4、マイクとソフトケース)

スピーカーマイクについて

かの国のこの手のハンディ機は、2ピン(2.5mmと3.5mmの2ピン)のケンウッド配線の例が多いようです。 我が家にはケンウッドのハンディ用のスピーカーマイクが何個かあるんですが、AT-D168UVに使えるか試してみました。ダメならまた某モールから買えばよいかということで。

〇SMC-34とSMC-33:ちゃんと動きました。この2機種はケンウッド機に機能を割り当てるボタンが3つ付いてますけど、押しても余計な挙動は無かったです。

〇SMC-31:仲間が使っています。この、世代の古いスピーカーマイクは大きなスピーカと大きな筐体で受信音が良いので好きです。 

〇SMC-25:仲間が使っているので、ちょっとうらやましくなって、同じ筐体のSMC-25を持ち出してきました。ところが、下の画像のようにマイクとスピーカのピン間隔が近年のモデルと違います。

今更TR-2500/3500に使うわけでもないので、現代化を図ることにしました。単にケーブルをジャンクのスピーカーマイクと入れ替えるだけです。
外見も違和感なく移植ができました。SMC-25のSMC-31仕様(ただしイヤホンの取り出しは無し)です。

ほとんどの方にとってどうでも良い情報ですが、スピーカーマイク部分の見た目が同じSMC-25と30と31の違いを書いておきます。

SMC-25は、TR-2500/3500の世代の、スピーカとマイクの2つのプラグの間隔が狭い仕様です。 

SMC-30は、TR-2600/3600やTH-21/41の世代で、プラグ間の寸法が以降のモデルと同じになって、AT-D168UVにそのまま挿せ…るはずです。いや、持ってるんですが、プラグ部分を外してPalmSizerⅡに使ってしまったので、ちょっと自信がありません。SMC-30のコネクタ形状は直立型なので、無線機の横側にジャックがある場合は、差し込むと張り出す形になるので邪魔に思うかもしれません。

SMC-31はケーブルを移植した上の画像と同じように近年のL型のプラグになります。ただし、キャラメル大のイヤホン端子を取り出す部分がカールコードの終わりに入ります。

コメットのケンウッド用のスピーカーマイク:問題なく使えます。これはQYT28で使ったマイクなので、AMモードでの送信対策でフェライトコアが巻いてあるのはその名残りです。

EMC-3:イヤホンマイクです。 問題なく使えます。

〇純正のQHM-024:手持ちがダメならこれを買おうかと思っていました。筐体自体が大きめで、小さなスピーカーマイクより受信音が良いのではと想像しています。にゃん氏が持っているのでそのうち聴かせてもらいましょう。

 

ソフトケースについて 

純正で用意されています。 Compatible AT-D878/D168/D878/D890/D280とあるので、ぴったりサイズということではないようです。面倒だったので日本のAmazonでそれらしいのを発注してみました。国内発送かと思いきや、生産国の業者から送られてきました。需要がそれほど無いでしょうから、国内に在庫を置くメリットがないですからね。

実際に入れてみると、案の定878サイズで168にはブカブカです。太さは概ね良いのですが、下部分に指が入ります。余っている部分を詰めて縫えば使えるかな。正面の素通しビニールの部分にスピーカとマイク用に穴が開いているのですが、これも878用で168には合いません。私は外部スピーカを使うので気にならないですけどね。

 
ストラップは付属してきます。私はPalmSizerⅡ用に買っていたものを流用しようと思ってました。幅が広くて多少重たくても疲れないタイプです。
ですが、ケースに入れるとクレードルの上に置けないんですよね。いちいち着せたり脱がしたりも面倒です。
 
(2025年10月7日追記)その後、やっぱりぴったりサイズにしてみたいということで、ケースをひっくり返して、余っている部分を真ん中からジョキっと切断、詰めてもらいました。
切断して、隅を余らせて、ちょうど良さそうな場所を縫います。そして、もう一度ひっくり返して入れてみると、こんな感じ。
※切断しなくても、ちょうど良さそうな場所を縫って詰めるだけでも良いかもしれないですね。その場合は無線機を差し込む際に、奥のほう(切断しなかったので)に余った部分が残ることになりますが、うまく収まれば何でも良いと思います。
 
ぱっと見は専用ケースに見えます。スピーカ用の穴の位置はだいたいあっていますが、テンキーの8のあたりに丸く開いているマイク用の穴は合ってません。スピーカーマイクばかり使っているので気にしていませんが、本体だけで使いたい場合は内蔵マイクの位置がどこか確認しておいたほうが良いと思います。
本体内蔵マイクの位置ですが、取説の画像を見るとExitキーの近くです。透明ビニールでふさがれちゃってます。まあいいか。
あと、本体上部のスケルチが開いているとき(デジタル信号が入感しているとき)に点灯するLEDは隠れてしまうので、このあたりも気にする方はご注意を。わたくしは気にしませんw 下の画像だと音量ツマミの下側にうっすらと緑色の光が映ってます。
カットしたのは下側なので、スピーカーマイクやUSB-Cケーブルの抜き差しには支障はないです。通報終わり。それでは16にお返しします。さようなら。
 
続きます。 

2025年9月17日水曜日

AnyTone AT-D168UV(その3、弄り始めていろいろ気づく)

この無線機の場合、国産機とは違って、取説を読みつつ適当に操作しているうちに慣れるということはなくて、設定プログラム(CPS)で設定ファイル(コードプラグ)を編集して、これを本体に送って操作を確認することの繰り返しで、使いながら自分の好みの設定にしていくことが必要です。

国産機の場合は設定プログラムから本体にファイル送信するというプロセスを経ずに、取説を読みながらメニューに入って設定を動かして済ませますが、これが一段階加わっているので面倒といえば面倒です。 


ファームウェアのおはなし

設定ファイル(コードプラグ)を作ったその後の試行錯誤の一つが、ファームウェアの更新でした。購入時点で入っていたファームウェアはV1.05だと思います(後述)。AnyToneのダウンロードページには6月に更新されたV1.07に関係するファイル群があります。

画像は圧縮されたファイルに含まれるフォルダなどのファイル類です。ファームウェアを始め、設定プログラム(CPS)のV1.07のものなどが含まれています。これを使って設定を始めたわけです。ある程度設定が詰まってきたところで、おや、V1.07のファームウェアがあるじゃないですか、と気づいてしまいました。気づいたらやってしまうわけです。

更新後、新しくなってうれしいと思っていたら、どうもスピーカーマイクから出てくる音が小さくなったような気がしてなりません。ボリュームを最大にした際には、音が割れるくらいの大音量になったはずなんですが、デジピータによってアナウンスの音がまちまちなので、大きくしたいときにならなくなっちゃったということで、AnyTone公式のダウンロードページにあるV1.05のファームウェアに再更新しました。なので、元々ファームウェアのどの版が入っていたのかわからないまま、V1.07に更新し、V1.05に戻したというのが私の個体の状況です。無事、音が再び大きくなりました。

※音の大小の件、後日の検証では1.07でもそんなに小さくは感じなかったです。でも、最初の経験を信じて1.05で使い続けています。 その後1.07に更新しました。設定プログラム(CPS)1.07で新規にファイルを作成すると、音量のパラメータが小さく出るようになっていて、ここをいじらずに本体に転送して戸惑ったというのが真相でした。

元々のファームウェアのときも、V1.07にしたときも、V1.05に戻した後も、設定プログラム(CPS)の版は最初にダウンロードしたV1.07で設定して、無線機に転送した設定ファイル(コードプラグ)もV1.07のものです。設定プログラムV1.07で設定した設定ファイルは、古い版のファームウェアの無線機本体から設定ファイルを設定プログラムに引っ張ったり戻したりとやっていますが、今のところは不具合は無さそうです。

もう一つ、PFキーの割り当ては、

〇PF1を短く押すと、VFOモードとZone(取説ではVFOとメモリと表記してますが、メモリ群としてのZoneを指すのが正しいです)の切り替え
〇PF1を2秒長押しでAバンドとBバンドの切り替え
〇PF2を長押し(実はほんとは短く押す設定で、長押しを未設定にしている。こうすることにより、PF2キーをとりあえず押し続けるとスケルチが開くということに)するとスケルチが開く 

設定にしています。

上の画像ではPF2の長押し設定が1も2もグレイアウトしていて、無線機のファームウェアがV1.05(かも)だからできないのかと思っていたんですね、ところが、V1.07にしても変わらないので、音量問題もあって1.05に戻したんですが、これは、ファームウェアは関係なく、PFキーの短押しに「Monitor」、スケルチオープンを選ぶと長押し設定部分がグレイアウトするのが仕様のようです。確かに、スケルチを開けるために押すキーですから、黙ってても長押しになるし、短く押したときの挙動と長く押したときの挙動が変わるのは変ですよね。なので、 スケルチオープンを割り当てる場合に限って、長押しを設定できなくしちゃった、というところなんだと思います。

 

デジタルコンタクトリストのおはなし 

Digital Contact Listって無線機にインストールする必要があるのかしら。これって、RadioIDに登録したユーザのデータで、IDとコールサインと氏名と大雑把なQTHが入っていて、27万件もレコードがあるんですけど、無線機から送信時にRadioIDとコールサインを混ぜて送信するんだから、それだけでよいのではないかと思います。一度やったみたんですが、PCで設定ファイル(コードプラグ)に27万件ものデータを流し込むとデータ量が増えて、PCと無線機との通信が長くなるんですよ。

無線機の中で表示中の相手のRadioIDと無線機に入れたリストと、リアルに照合していないんじゃないかと想像していました。どのみちIDの詐称はできちゃうし。とはいえ、無線機への転送時にリストを含めるか否かの選択があるから、「含めない」とチェックマークを外せば良いのか。

含めないと転送データはFDDに余裕で入るくらいの数百kBになります。27万件のIDデータを含めたら10MBにもなって、転送が終わるまで時間がかかるようになりました。なので一度だけやってやめちゃったんですけどね。一度転送したら無線機側の領域を10MB食ったままなんだろうから、これも消去してみました。

その方法は、設定ファイル(コードプラグ)を設定プログラム(CPS)で開いて、コンタクトリストをcsvで見出し行だけの0件で作ったのをImportして、これを「含めて」無線機に転送すれば消せるかな?と思ってやってみました。これだと転送時間は「含めない」並みに終わりました。

無線機から設定ファイルを設定プログラムに取り込むと、無線機の設定状態が27万件の有無を含めて設定プログラムで表示される、と仮定すると、取り込んだ際に0件になっているので、消去されているものと考えて良いです。この方法で消えたことは検証できました。 

ちなみに、次項でダウンロードしてもらえるようにしている設定ファイル(コードプラグ)に含まれるデジタルコンタクトリストは0件です。「含める」にチェックマークを入れて転送しても、転送時間は短く済むはずです。

もう一度検証してみたところ、やはり上の方法で一度無線機に転送したデジタルコンタクトリストを消すことはできました。消した後に無線機をつけていたら、DMRの信号入感時にRadioIDの数字しか表示されず、コールサインと名前はありませんでした。無線機の中のデジタルコンタクトリストと照合してたんですね。

というわけで、やはりデジタルコンタクトリストは必要でした。ただし、無線機に設定ファイル(コードプラグ)を転送する際には、必要なとき以外はデジタルコンタクトリストを「含まない」で送信することにより、設定した内容だけを転送できるので転送の時間が短くて済みます。 

 

スタンバイPUのおはなし

DMRの自分の信号をモニタする手段がないので検証していないのですが、アナログF3Eモードのときには送信終了時に「プ」と音が出ます。スタンバイPUです。プの音は低めで悪くはないのですが、アナログで送信する際には必ずプと入るので、AT-D168UVユーザとバレます。いたずらしなければそんなことを気にする必要はないのですが、ちょっと送信してみたいときってあるじゃないですか、そんなとき必ず「プ」だとちょっと気になります。ファームウェアV1.05だからなのかなと1.07に更新して確かめてみたのですが、やはりプは出ます。なので、1.05に戻して気にしないことにしました。

 

続きます。 

2025年9月14日日曜日

AnyTone AT-D168UV(その2、無線機が手元に来ました。)

えらく理屈っぽいマクラでした。と、いうことが前提にあるとして、やっとトランシーバのおはなしです。

国内ベンダーでは諸々の配慮で、DMRのトランシーバは発売されていません。アイコムや、デジタルではD-Starに舵を切ったケンウッドからの発売はないでしょうし、C4FMの普及を狙う八重洲からも出ないでしょう。アルインコからは他社からのOEM供給で日本以外の市場ではアルインコブランドのDMRトランシーバが販売されていますが、日本国内では諸々の配慮なんでしょうか、未発売の状態です。 

webで先達諸氏がDMRの話を書かれています。海外の通販サイトでも安価なDMRトランシーバが販売されていて興味を誘います。eBayでも見かけるのですが、為替の関係でeBay経由の購入は今はあまり面白くないので、それ以外の販路で検討することになります。今回は近隣国の大手販売モールサイトから購入しました。住所氏名などは仕方ないですが、クレジットカード情報を販売サイトに登録するのは怖いので、私の場合はPayPalでの支払いを選択しています。初めてのモールなのでちゃんと届くのか心配でしたが、注文から5営業日で届きました。 

で、来たのはAnyTone AT-D168UVです。現在はJARDの保証リストに載っているので、保証を受けられるので選びました。手間は少ないに越したことないですし。

新たにわかった話なのですが、工事設計には

〇144MHz帯と430MHz帯それぞれ、

〇F2D(その他の周波数変調、リアクタンス変調)

〇F3E(その他の周波数変調、リアクタンス変調)

〇F7W(四値周波数偏移変調)の3モードを書いて、

〇終段は HTL7G06S011P×1、電圧7.2V、出力5W

と書いて 保証書が出ることがわかりました。この機種はJARD保証リストに載っているので系統図は不要ですが、送信周波数逸脱防止にかかる誓約書の提出は必要です。 

VFOモードでアナログFMの周波数を表示中
 
先達の諸氏が書かれているDMRに関する記事を読みつつも、DMRの通信方式の話とトランシーバの設定の話を切り分けて理解することができず、届く前も届いた後もモヤモヤしていたのですが、ようやく整理できつつある状況です。その内容を書いていきます。
DMRの無線機って、DMRとはという概念の理解と、無線機の使い方を理解するまでの敷居が少し高く、安いし楽しそうと無線機を手に入れて、そのあと無線機を前に腕組みして途方に暮れるというパターンがありそうです。

この無線機はメモリチャンネル(取説上ではチャンネルという表記です)が4000chあります。それとは別にVFOのモード、画面の上側がAバンド、画面の下側がBバンドという表記ですが、これをそれぞれ設定できます。
逆にいうと、国内ベンダーの無線機は、すでにお仕着せの設定が終わっているので操作が限定というか簡単になっていますが、そういうことはなく、仕様上の周波数帯めいっぱいの送受信が可能になっているのと、4000chのメモリチャンネルが空っぽになって準備されているだけで、PCにインストールした設定プログラム(この世界ではCPSと呼称しています)から設定ファイル(この世界ではコードプラグと呼称しています)を自分用にカスタマイズ編集して、それを無線機に送って反映させるという手順が必要になります。無線機本体だけでもある程度は設定できますが、PCから設定プログラムを使って編集した設定ファイルを無線機に転送する方法で行ったほうが楽です。 
今回購入のAT-D168UVは、144及び430MHz帯ともに送信範囲は日本のアマチュアバンド向けになっていました。最低限の設定だけであっても、周波数ステップを10kHz又は20kHzにしたり、占有周波数帯幅は仕様の中から12.5kHz幅を選ぶ必要はあります。
プログラムはAnyToneの公式からダウンロードできます。今は「D168UV V1.07 official release 250614」というのが最新のようです。

【プログラムのダウンロードからPCへのインストール、設定プログラムの起動や無線機との接続などは、本題ではないので省略します。】 
 
それとは別に、RadioIDの登録が必要です。これはDMRユーザのコールサインや氏名やQTHを登録しておくもので、送信時にはRadioIDを送出して、自分がだれかを表示する必要があります。事前に登録して、トランシーバ設定時に設定する必要があります。設定しなくても使えないことはないと思いますが、したほうが楽しそうです。 
 
無線機に戻ります。まずはアナログVFOの設定をしなくちゃということで、
〇Aバンド、430MHzはアナログFMで10kHzステップで設定、初期は433.00で起動すること
〇Bバンド、144MHzもアナログFMで10kHzステップで設定、初期は145.00で起動すること
で設定しています。 
次にアナログレピータを使いたいなということで、アナログレピータの周波数を全部メモリに入れました。こんな感じで一件一件入れています。手間ですね。慣れたらcsvファイルで取り込めるので、そっちのほうが楽です。各レコード(各メモリチャンネル)のパラメータは同じところも多いので、設定プログラムをがんばって操作するよりも、csvの行のコピーのほうが効率的です。
 
 
439.98の88.5Hzと77Hzの情報を入れたところで、アナログレピータのメモリチャンネル数は57(うろ覚え)になりました。で、この57チャンネルをひとまとめにして、一つのZoneにします。個別のメモリレコードよりも一階層上の概念にゾーンというものがあると理解してください。Zoneには名前を付けられます。私は「Repeaters」と名前を付けました。
 
ちなみに、メモリチャンネル一つずつに、送受信周波数や出力などの情報を入力します。周波数だけのテーブルがあって、細かい設定は無線機側でやるのではないところが慣れないポイントですね。無線機側だけの操作でできなくはないですが、そのためのスイッチが露出していないのでメニューの階層深いところでの操作になります。
 
同じように、DMRで使われていそうな周波数、デジピータで使われている周波数(DMRデジピーターリスト)もメモリして、それらを「144DMRs」、「430DMRs」(その後144と430をまとめて1つの「DMR CHs」という名前のZoneにまとめました)という名前のZoneにまとめています。下の画像は、設定プログラムで無線機にデータを転送した後で、作った3つのZoneを表示させている例です。

それ以外に、この無線機にはFM放送を受信する機能があります。設定プログラムから、近隣の局の周波数を入れておけば、無線機側にデータを転送した後に聴くことができます。でも、FM放送の受信機能の起動はメニューの階層深いところにあるので、面倒で使わないというのが実際のところです。

いじり始めると、機能的にこうなっていると良いなというポイントがあります。無線機本体の左側、PTTボタンの下に2つPFキーがあるのですが、この2つに機能を割り当てられるようになっています。私の場合は設定プログラムで以下のように設定しています。
 
〇PF1を短く押すと、VFOモードとZone(取説ではVFOとメモリと表記してますが、メモリ群としてのZoneを指すのが正しいです)の切り替え
〇PF1を2秒長押しでAバンドとBバンドの切り替え
〇PF2を長押しするとスケルチが開く

このほか、本日までに考え付いたことを書いてみますと、
今、VFOモードは430と144のアナログFMに設定しています。例えば、DMRで433.30でCQを出して、適当に近くの周波数に移るというシチュエーションを考えてみると、DMRで出ても良い周波数をバンドプラン分めいっぱい延々メモリして、それをZoneにまとめて、Zoneを切り替えて使うという方法が思いつきます。でも、一件一件メモリ登録という作業があるので面倒だなと思って躊躇していました。
が、その後、がんばりました。DMRで433MHz台などでQSOする際に楽なようにZoneを作りました。
作ったのは、144MHz用、431-3MHz用、438MHz用です。それぞれ出てよい場所を10kHzセパレーションにしています。行数(結果としてメモリチャンネル数になります)が多いので、さすがにcsvファイルで編集しています。
431-3MHz台と8MHz台の二つに分かれた理由は、Zoneとしてまとめられるメモリチャンネルの数が250chまでと制限があるので、仕方なくです。
この時点で作ったZoneは6つ(その後5つにまとめてます)なりました。
※このあたりは本項を書いたころの古い内容になります。 
 
 
上に書いたように、うちの個体はPF1キー短押しでVFOモードとZone(取説や設定上はVFOとメモリの切り替えとあります。でも、メモリとはZoneを指します。)の切り替えができるように設定しています。で、Zoneを表示させているときは↑↓キーで6つ(なので5つ)のZoneを順次切り替えられるのがわかりました。これ、意外と便利です。メニューから潜ってわざわざZoneの切り替えをするのではなく、見えるボタンを上下すれば切り替えられます。
 
まずは無線機を購入して、スイッチを入れてみて、とりあえずはアナログFMの運用はできるようにしたいということで、VFOモードを144と430それぞれ10kHzステップで出られるよういして、レピータの周波数を入れて、その次にDMRで使われている周波数を入れて、という手順ですこしずつ覚えていく過程を書きました。この内容は今の設定ファイルの中身に比べると少し古いのですが、そうやって理解したんだなと軽く読んでいただければと思います。
参考にしていただくためにダウンロードできるようにしている設定ファイル(コードプラグ)の最新の内容は後のページに書いています。 

続きます。