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2025年4月18日金曜日

IC-9700のレピータリストの並べ替え

IC-9700はcsvファイルによりレピータリストを取り込んで本体で表示する機能があります。主にD-Star用途だと思いますが、そちらのほうはよくわかりません。

このレピータリストは、csvファイルでアイコムが公開しているものですが、Dなんとかはともかく、アナログレピータのリストも一緒に入っています。これを知り、ちょっと心を惹かれました。

周波数の低い方から、公開されているリストを見ながら、ここにはアクセスできる、届かないなどとカーチャンク(またはワッチ)をしながら確認して回ることはたまにあります。また、知らない周波数でレピータのダウンリンクが聞こえていて、ここはどこのレピータだろうって思うこともあるじゃないですか。そんなときに無線機がリストを持っていて、ダイヤルを回すとこれがどこのレピータかが表示されると便利だと思います。それを期待しました。

ところが、アイコムが用意しているレピータリストのデータの並び方は、「エリア順の都道府県順のコールサインの昇順の周波数順」です。おそらくですがDなんとかの場合で複数のレピータを介してQSOする場合には、コールサインで覚えている接続先を設定する(のかもしれないですがよくわかりません)のでこれで良いんでしょうけれど、コールサインの次に周波数の昇順ですから、A局の430の次に1200、B局の430の次に1200といった形式で並んでいるので、なんだかデコボコしていて使えません、アナログレピータしか使わない、周波数順にカーチャンク(控えめにね)してチェックする、またはワッチする場合には甚だ不便です。エリアごとに、バンドごとに、周波数順に並んで欲しいです。

文科系のわたくしは、とりあえずこのアナログレピータ(csvの項目名は「13 FMレピータ」)の部分のレコードを並べ替えて、自分の使いやすいイメージに並べ替えようと思います。

手順ですが、Excelで開いて、該当の13 FMレピータ部分を選択します。レコード数はけっこうあります。csv中で一番多いんじゃないですかね。

(1)13の「FMレピータ」部分を黄色などでマーキングするとわかりやすい

(2)S列に「=mid(E**,3,1)」としてコールサインからエリアの数値を抽出

(3)並べ替えでJ列、S列、H列の昇順でソート

(4)S列を削除 消すのを忘れると、S列の分の項目が増えたままになってしまうので、日本語が化けるので注意してください。 

(5)csvで保存 ただしファイル名は大きく変えるとダメのようで、オリジナルの日付の前後あたりに変更して保存するのが無難です。

ソートが終わったらS列を削除しないと、このソートにより、430の0エリアの周波数順、1エリアの周波数順、2エリア…と並び、430の9エリアが終わったら、1200の0エリア、1エリア、2エリア…と並びます。

これを取り込んで(取説11-11あたりから)、レピータリストの呼出の【CALL[DR]】ボタンを長押しして、ロータリーエンコーダでFMレピータを選局すると便利です。アナログレピータの部分だけは 周波数の昇順イメージで局が並びます。

場所によっては、7と0と1エリアが隣り合っているほうが便利な場合などがありますが、そのあたりはエリアの数値の抽出ロジックでIF文でも入れて並べたいエリア順にキーを与えればよいかと。 例えば、北から並べたいのなら、8なら0、7なら1、1なら2、0なら3、2なら4、9なら5といった数値をS列に与えてソートする方法です。

東京の439.98MHzのように、近い距離で、トーン周波数を変えて周波数を共用している例では、ソートにより立川の88.5Hzのレピータと経堂の77Hzのレピータのレコードが隣り合うので、ロータリーエンコーダを1クリック切り替えるだけで聴き分け(聴き分けならトーンスケルチのほうが有用ですね。この場合はアクセス分けでしょうか)ができるようになります。

2025年3月26日水曜日

IC-9700(その2)

 IC-9700(その1。その2はあるのかしら) の続きです。 

FMのマイクの問題はまだ解決していないのですが、とりあえずMC-90を直流カット+変換でマイクゲイン100%でマイクの目の前で猫背でしゃべることで行こうと思います。

 

車で走りながら1200MHzのFMでしゃべるシチュは年に何回かあるんですが、あっという間に距離による減衰で交信不能になるのが玉に瑕です。東京湾上の釣り船や品の無いしゃべりの運送業と思しき移動局はけっこう遠くまで聴こえるのに、法令の範囲で運用すると車ではほとんど使えない1200です。

そういうときは混んでる430に移ったり、仕方なく聴いているということになるんですが、せっかく1200でSSBが出る無線機が来たので、SSBに切り換えた場合はどの程度交信可能距離が延びるのかは興味があります。

そんなときでも、144や430のSSBのほうが楽なんでしょうね。なんせ50W出せちゃうんだし。 

でも、車で使う際にどんなマイクを使うべきなんだろう。SRA-198あたりを持ち出すか。その場合はマイクゲイン100%にしないとですね。

IC-9700(その1。その2はあるのかしら)

仲間から、地元のアマチュア無線ショップでICOMフェアをやるんだけど、このタイミングでIC-9700を何人かで買ってみたらどうかな?というお誘いがあって、1200のオールモード機は欲しかったし、ちょうどよいきっかけになるかと思って手を挙げて、晴れてIC-9700が我が家に来ました。

2025年にして、スペクトラムスコープ、SDRというものの初体験になります。スコープはオーディオのグラフと周波数幅を俯瞰してみることを切り替えてできるものです。さすが新しい機能、良いですね。これ無しでは生きていけないわけではないですが、あると便利です。SDRとスーパーヘテロダインの違いはよくわかりません。きっと良いことも悪いこともあるんでしょう。

SDRということで、BPFでアマチュアバンド内への混入を対策した結果でしょうか、広帯域受信機能もありません。80年代以前のように官公署の通信を傍受できるわけではないので、アマチュアバンドだけで良いんじゃないかなとは思います。

 

○SSBについて

SSBは送受信ともにICOMの音っぽい聴きやすい音です。

 

○AMについて

AMは付属のハンドマイクで送信すると聴きやすい音が出ます。それまで使っていたIC-SM2改(科学教材社ECM直結でアンプ無し)や、MC-90を使うと変な音になります。IC-705や9700のAMで送信する音を聴いたことがありますが、FT-817で苦労した送信音に比べると嘘のようなきれいな音です。付属マイクの送信音はAMに限定して好きです。受信のほうは特筆するようなものはありません。

 

○D-STARについて

音は悪いです。V/Uは反射波でQSOするシチュが多いですが、マルチパスに弱く、音声が途切れたりケロケロ言って了解度が悪くなることが多いです。取説にレピータ経由の通信のことを「山かけ」と表現していますが、この表現、あまりセンスを感じません。この変調方式は、おそらく仲間うちのQSOで興が乗ったとき以外は使うことはないと思います。

 

○FMについて

9700で一番の使用用途のFMでのラグチューですが、受信音質は悪いです。20点です。

SP-70をつけてもあまり改善しません。それでも本体スピーカーよりも幾分聴きやすくなるのでSP-70は必須です。SP-70のスピーカーユニットを入れ替えてみようかという意欲がわいています。 

ついでに送信音質もダメです。20点です。

 

○FMの送信音について

おそらく正解は、この1か2でしょう。特に2で決まりじゃないでしょうか。

1.付属ハンドマイクを使ってQSO相手に9700+自分の声は「こうである」と慣れてもらう。

2.ICOM純正オプションのSM30又はSM50を使う。

 

○SSBで純正マイク以外を使いたい

SSBはまだあんまり突き詰めていません。単に1番ピン(マイクのホット)に10μFのコンデンサを入れて直流カットし、ICOM配線からケンウッド配線に変換したMC-90でそれなりの音が出ているようです。9700の送信時のイコライジング設定(とりあえず低音プラス5、高音プラス2で設定した)やフィルタの設定でTS-950SDXの音みたいな音が出ていると思います。

 

○FMで純正マイク以外をなんですが

FMではエレクトレットコンデンサマイクを使うのが簡単なんでしょうね。IC-SM2改(科学教材社ECM直結でアンプ無し)=そのへんのコンデンサマイク でもそれなりにわかりやすい音が出ると思います。

純正ハンドマイクがAM以外ではダメだったので、SM2改を使ったりもしているんですが、TM-833やTR-50でSM2改を使っているときよりも音が悪いというレポートがあります。90年代のモービル機や80年代のハンディ機よりも音が悪いのは悲しい…

MC-90を直流カットと変換したもので、本体マイクゲイン設定を100%にして、SM2改よりは解像度の高い音が出ているとの評価があります。ただ、MC-90は感度は悪くないものの、ゲインがないので一段アンプを入れたくなります。元々使っていた2SC1815の小さなマイクアンプを入れるとマイクゲインは稼げるものの、アースがうまくいかずにゴソゴソガリガリと低級なノイズが混じります。マイクアンプがちゃんと動作していないと思ってTS-590Sに繋ぐと問題なく動きます。ICOM配線に変換するところで変なことになっているんでしょうね。

そもそも、ICOMは1番のマイクのホットに電圧を重畳しています。それとは別に2番から電源を供給できるようになっています。なんでこんなことをやっているのかわかりませんが、そうなっているので合わせないと使えないですから困ったものです。

2番から電源をとるのをやめて、電池でマイクアンプを動作させればよいのかな、でもFMで使うのを念頭においているので、そのへんは簡単にしたいんですよね。そもそもSSB時にはマイクアンプ無しでMC-90のままで使えていて、マイクアンプ不要ですし。 

ここで一点残念なのは、IC-9700には、TS-590Sで便利な「モードごとにマイクゲインの設定値を覚える機能」はありなせん。なので、FMで100%で使っていて、SSBに移る場合には下げないとってことがあります。 

 

○レピータリストのソートしなおし(後日別掲

ICOMがcsvファイルで提供しているレピータリストですが、私の場合はアナログレピータを周波数順にカーチャンク(控えめにね)するときに有効かと思っていました。実際に使ってみると、そのレコードの並び順がコールサイン順になっていて、とても不便に感じます。コールサイン順なので、例えば「JP1YZY 439.02」の次は「JP1YZY 1292.02」、その次は「JP1YZZ 439.04」となったりします。430と1200が交互になったりして、アナログレピータが周波数順に並んでいるのを意識できません。 D-STARの場合はそれでも良いんでしょうね、このあたりはよくわかりません。

なので、アナログレピータのレコードだけを、430でエリア順の周波数順、1200でエリア順の周波数順に並べ直して使っています。そうすると、「CALL【DR】」を長押しした後に、1エリアの430の周波数順を順送りで、同じように1200の周波数順を順送りで選局できるので、自分の用途には合うようになりました。


 

2019年8月2日金曜日

TH-59とTH-89

 久しぶりにハンディ機の話題です。TH-59及びTH-89の両機ともに1995年モデルだそうです。
 私がこれらを入手したのはもっと後です。2002年以降しばらくの間1200MHzのトランシーバを集めるのに執心していた時期があって、当時は同好の士がけっこういて値段が高かったのを覚えています。

 当初はTH-89を手に入れて、不具合を直してもらった後、BNCで使える短いアンテナを探してみたりと楽しんでいました。
 TH-59はある年のハムフェアで見つけて、手ごろな値段だったので即買いをしました。運よくキーパッドDTP-2が取り付けてあるモデルで、今となっては貴重です。こちらもSMA用の短いアンテナを探してつけています。
 この両機を比べてみると、TH-89のほうがTH-59よりも一回り大きく、厚みがあります。なので、TH-59の入手後はハムフェアなどで仲間と連絡をとりながら歩くには、コンパクトなTH-59ばかりを使っていました。

 そろそろハムフェアだな(気が早いw)ということで、約1年ぶりに動作の確認をしようとしまい込んでいた箱から出してきてみると、TH-89を入れているソフトケースが加水分解でベトベトになっています。これはまずいとケースから出して電池を入れてみると、無事動作しました。ほっとして、濡れタオルで清掃後、記念撮影です。
 TH-89のソフトケースの加水分解は2度目で、最初はぴったり被せるタイプのSC-42(単三電池用の電池ケースBT-9対応)を使っていたのですが、これが2年くらいでベトベトに。仕方ないので大雑把な汎用ソフトケースSC-40に入れていたのですが、こちらも10年くらいで加水分解です。
 TH-59で使っているBT-9対応のソフトケースSC-38は少し怪しいながらもここまで耐っているので、TH-89内部から加水分解を促進する物質が出ているのでしょうかw
 この手のハンディ機って、同じ1200MHzのTR-50のようなポータブル機とは違って、自宅で使うというシチュが無いですから、ほんとハムフェアみたいなイベントでしか電源が入らないんですね。
 というわけで、TH-59を入手後にこちらばかりを使っていて、TH-89のほうは数年電源も入れずにいた罰があたったのでしょうか。今年はTH-89を使うことにします。

参考にこの2機種のTipsを。
(1)電池ケースBT-9で運用する場合、エネループを使うとTH-59は電圧不足で送信するとRFメーターが点滅します。TH-89の場合は大丈夫です。ある年のハムフェアでTH-59にエネループで持って行って、あわてて単三電池を探し回ったことがありました。
(2)純正のアンテナは長いので、短いのに交換するとスマートです。
TH-59の場合は、ナテックのH35Sがおすすめです。第一電波にもSMA対応の短いホイップSRH805Sがありますが金色のリングが入っています。金色がちょっとアレな感じがする場合にはナテックです。ただし、ナテックのこのホイップは430MHz/1200MHz用ですので…おそらくマランツC601が発売された頃にそれ用に販売されたのでしょう…144MHzでは使えません。たぶん。
 TH-89の場合は、第一電波のRH-3がおすすめです。画像では指でこすった結果消えてますが、エレメント部分に青いレタリングで商品名などが書いてあります。これはアリかなと思います。
(3)一般的なQSOであればSMC-33や34のようなスピーカーマイクを使うのが良いと思いますが、お尻のポケットにハンディ機を挿して会場内を練り歩くということであれば、特定小電力機などで多く使われた、ケンウッド純正のイヤホン付きタイピンマイクのEMC-3をおすすめします。
 特定小電力用のイヤホンマイクでケンウッド用とされている安いものがあります。そのような製品の中になぜかマイクプラグとイヤホンプラグの間隔がTH-59/89とは違って挿せないということがあったのでご注意を。おそらく近年の特定小電力トランシーバUBZシリーズには合うのかもしれませんが、TH-59/89では使えない例がありました。

2015年9月14日月曜日

後年の紆余曲折(番外・TR-50編)

今日は番外編。
TR-50
この機種を初めて見たのは80年代に入ってからの友人宅。
見慣れないシルバーの筐体に緑色に照らされたデジタル液晶表示だった。
当時、私は430MHzFMでラグチュー…

(余談)細かい話をすると長くなるのだが、80年代の初頭にゆっくりとラグチューをするには、飛ぶけれども混雑を極める144MHzではなく、430MHzに逃れるのが常道で、50MHzで知り合った友人たちがこぞって430MHzFMへ。
なぜ50MHzのFMで、とならなかったのかは、おそらく彼らが運転免許を取るお年頃になっていき、車でやるならアンテナが短く小さく済み、しかも空いている430MHz帯が合理的だったということだろう。
また、430においては、ワイドFMからナローFMに移行するのが50MHzや144MHzに比べて数年遅く、ちょうどこのころ430MHzもナロー化する前後で、ワイドFM機が安く売られていたのもあった。

(続余談)これもまた長くなる話だが、アイコムからIC-3Nが発売された前後においても、まだ販売店では福山MULTI-400Sや八重洲FT-720Uなどのワイド機が安売りされていた。
もちろん、近い将来のナロー化のためにフィルタ交換やデビエーション調整をすることを前提としているのだが、バンドが空いているので、438MHz台にワイド機で出ていても、そうシビアな問題にはならなかった。一時期は、回りが皆、安いMULTI-400Sばっかりだったこともあった。
その2年後くらいには、430MHzも混み始めて、上下20KHzで出られるとワイド機では被ってしまうので、ナロー機を買わないとね、という状況になっていった。

TR-50/VB-50
本編続き…430MHzFMでラグチューをするために、トリオからケンウッドに社名変更をする頃に売られたTM-401を買った頃なのだが、このデザインと似たような、でもTR-2300の大きさで、アンテナが無骨に左側に付いていて、と奇妙な印象を抱いた筐体を友人宅で見て気になったものだった。
しかし、TR-50は1240から1300MHzまで出られる(友人が持っていたのはバンド下側20MHzが削られる前の仕様、後日私が入手したのは1260-1300の現在のバンドプランの仕様だった。)のは良いのだが、1Wしか出ずに、しかもハンディ機なのに9万円くらいしたので、自分で買おうとするには現実感が無かった。

2005年あたりか、1200MHzFMでラグチューをしようよ、と思っていた頃に中古でそろえたが、今、私のラインナップの中で最前線で活躍している(おおげさ)のTM-833Sよりも送信音声が良く、コストダウンを図っていない良さがあったと思う。
何台か使っては壊してということを繰り返して、今年に最後の筐体を売却して、卒業と相成りました。